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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
137/509

135.どっちの勝利?

シルフィーナが目覚めるとスタニスラガの王城のまだ明るいいつもの部屋だった。

眠っているうちにルーカスの部屋からガイがこの部屋に連れて来たのだと分かった。

目の前にある襟足からはガイの白い髪が見えていたので、手で摘まんで弄んでみる。

後ろ髪の下の方だけ長く伸ばしている白髪をガイにしがみ付いたまま三つ編みにしてみた。

いじっているのにガイからは起きる気配が感じられなかった。

昨日フローリアにも寝坊を告白したら、それは一大事ね、と言われたのにまだ寝ている。

いつもよりは早い時間なので起こさないでおこうと思う。


それから数時間、ようやく神使様がお目覚めになった。

シルフィーナと言えば、普通ならもうひと眠りだっただろうが、ルーカスの所で早く寝たので眠くなかった。

ヒマなのでガイの三つ編みが何度か編みなおされて、凄く細かい三つ編みが10本ほど出来ていた。

「お目覚めですか?」

とシルフィーナが聞く。

「・・・え?・・・シルフィーナ様、お目覚めだったんですか?」

そんなにビックリすることでもないと思うが?

「はい、起きておりました。神使様が良くお眠りでしたので、ジッとお目覚めをお待ちしておりました」

「も、申し訳ございません!」

とガイが謝ったが、体はシルフィーナを抱っこしたままだ。

「私が目覚めたら首筋に接吻するのですが、神使様はどうなさいますか?」

「・・・シルフィーナ様、敬語はお止め下さいませ。肩身が狭いです」

そう言うとガイはシルフィーナの首筋に接吻をした。

「そのまま接吻を続けて。今日は逆悪戯して頂戴。これはゲームよ。私が声を出したら私の負け。ガイの希望を一つ聞くわ。私が勝ったら、三つ編みのまま今日は一日居なさい」

「え?三つ編み?」

ガイは三つ編みをされていることにも気が付いていないのだ。

片手で後ろ髪を触ってようやく気が付く。

「シルフィーナ様、かなり前からお起きになっておられたのですか?」

「2時間ぐらい前からかしら?3時間くらい前からかしら?その作品は何回か編みなおしたのよ。綺麗に出来ているでしょ?」

「え~!これで一日過ごすのですか?逆悪戯頑張りますからたくさんお声を聞かせてください。お願いします」

ガイから体を少し離したら、ガイの困り顔が見えて楽しくなった。

「うふふ、私も沈没って体験したいわ。頑張ってね」

ガイの逆悪戯が始まったが、シルフィーナはゲームと言ったのに勝つ気は全くなかった。

始めは声を我慢するふりをしていたが、30分後にはガイに

「もっとそこに接吻をして」

とガイを煽っていた。

結果、体中をガイの接吻と舌で舐められ、テロテロになりはしたが沈没には至らなかった。

ガイは勝負には勝ったので希望を考えることにしたが、女神の希望の沈没は無かったので、一日三つ編み姿が決定した。

「結局どっちが勝ちだったんですか?」

とシルフィーナの体を丁寧に手作業で洗い上げながらガイが聞いた。

「どっちも負けたのよ。ガイが沈没っていうのを体験させてくれたらガイの勝ちだったのに残念ね~、ふふふ」

「力及ばずで申し訳ございません。さあ、お支度が整いましたよ。アレクシウス様の元に参りましょう」


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