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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
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124.シルフィーナの三柱

スザリオ伯爵邸はすでに眠りについている時間だ。

アベルの部屋に向かうとアベルは起きていた。

「アベル、私のかっこいいアベル、起きていたの?」

声をかけるとアベルの神霊体が顕現した。

「シルフィーナ様、お待ちしておりました」

「今日は来れないかも?って言っておいたのに?」

「ええ、早く処理が済んだということは、やはりアレクシウス様の処理は完ぺきなのですね」

「次は3日後に上手く処理が出来ているか見に行くことになったわ」

「分かりました」

「今日は訪問が遅くなっちゃったからもう寝なさい。私とガイはこれからルーカスの所にも行かなくてはならないから」

「分かりました。ガイ、シルフィーナ様を頼むぞ。シルフィーナ様、接吻を」

「心得ております」

とガイがとてもキラキラとした眼で答えた。

「お休み、私のかっこいいアベル」

接吻をするとアベルは満足そうに眠りに落ちた。


今日の訪問がいつもよりかなり遅めなので宵っ張りのジャシス伯爵家でも静かだった。

ルーカスは言いつけ通り眠っていた。

「ルーカス、私の素敵なルーカス」

そっと声をかけただけなのにルーカスは目を覚まし、すぅっと神霊体を顕現した。

「シルフィーナ様、早く処理が終わったのですか?」

「ええ、やっぱりルーカスの顔を見たくて来ちゃったわ、うふふ」

そう言いながら接吻をたくさん落とす。

「ガイ、雰囲気が変わったね。シルフィーナ様のお気持ちが分かったかい?」

シルフィーナの後ろに控えているガイを見てルーカスが聞いた。

「はい、心配をかけてすみません」

素直に頭を下げるガイを見てルーカスは目を細めた。

「僕やアベルにも不安はあるんだよ。でもね、僕たちが仕えているのは神だ。しかもとびっきりの美しさと優しさを兼ね備えた完璧な女神さまだ。この女神さまの指示に従っていれば間違いはないんだよ。ねえ、シルフィーナ様」

真剣な話をしているルーカスに抱き着き、襟元から胸まで接吻をたくさんしているシルフィーナに話を振る。

「私にも、不安や、心配事は、あるわ。でもね、私には、かっこいいアベルと、素敵なルーカスと、優しいガイがいる。この三柱が、居れば、私は、何でも、出来るわ」

ルーカスの体に接吻を落としながらシルフィーナが言うとルーカスが

「シルフィーナ様、おしゃべりしながらの接吻は、くすぐったいです」

「あら?ごめんなさいね」

と言いつつ、接吻を落としていたが、夜がもうしばらくしたら明けそうになりルーカスに別れを告げ王城に帰ることにした。


ガイと手を繋いで王城に帰ったシルフィーナが言った。

「さあ、ガイ、やっとあなたの時間が来たわ。今日は何をして遊びましょうか?」

ガイは穏やかな目をして、こう言って腕を広げた。

「シルフィーナ様お疲れでしょう?今日も私が抱っこさせていただきますから、ゆっくりお休みになってください」


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