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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
125/486

123.モリエール侯爵夫妻の体

夜中、シルフィーナとガイはスタニラスガ王国のアレクシウスの元へ飛んだ。

「お兄様、お待たせいたしました」

「おお!来たか。ではモリエール侯爵の所に行くか」

「はい、よろしくお願いします」

アレクシウスはチラッとガイを見たが、昨日と違いシルフィーナの腰を抱かず、斜め後ろに控えている。

あえてガイの件には触れず、アレクシウスはジーンに体を預け、シルフィーナとともにモリエール侯爵邸へ飛んだ。


まだ幾分早かったのか、侯爵は邸内の執務室で書類に目を通していた。

「お兄様、どうします?侯爵を神技で寝かせます?」

「このままでも神技をかけれるが、寝かした方が良いかもしれないな。俺がやろう」

そう言うとアレクシウスは侯爵に向かい軽く指を動かした。

侯爵はため息を一つついて書類をデスクに置いて立ち上がった。

そのまま寝室に向かうようなので、ぞろぞろと付いて行くが、当然侯爵には神霊体の存在は分からない。

寝室にはすでに侯爵夫人が眠っていて、侯爵は眠っている夫人の額に接吻をすると隣で眠った。

その様子を見たシルフィーナが

「噂通り仲の良い夫婦のようですね」

と言った。

「この夫婦の仲の良さは王城でも安定感のある事実だ。だというのに子供が出来ないのが不憫だと思っていたんだ。たとえ女神と言う仮初でも子供が出来たら、この夫婦は幸せを手にできるだろう」

とアレクシウスはベッドで仲良く眠る侯爵夫妻を見ながら言った。

「仮初で、すぐに居なくなるかもしれない娘ですけど?」

チラッと兄神を見ながらシルフィーナが言ったが、兄神は

「気に入ったら、この夫婦を看取るまで居ても良いと思うぞ。俺はこの国に長くいるつもりだ。よし、そろそろやろう」

そう言うと兄神は手を侯爵の股間の辺りにかざした。

「少し古い細胞は取り除こう。確率を上げるために新しい細胞の生成を促して、精子を作る機能を人間の正常範囲まで上げる。これでいいだろう。3日後に上手く生成できるか様子を見に来よう」

兄神の仕事を確認するためにシルフィーナも手をかざしてみる。

さすがアレクシウスの仕事に不備は無いようだったので、今度は夫人の下腹部に手をかざしてみる。

「夫人はかなり細身ですが、排卵周期には異常は無いようです。夫人は健康体ですね」

その様子を見ていたガイが、おかしそうに言った。

「シルフィーナ様、侯爵は、パパ、とお呼びなのに、夫人は、ママ、とはお呼びにならないんですか」

シルフィーナがガイの言葉を聞いて、目をぱちくりとさせた。

「それもそうね、じゃあ、次から、ママ、とお呼びましょう」

シルフィーナとガイがクスクスと笑うのを見て、アレクシウスはガイの変化を今度は確信した。

(たった一日でどんな心境の変化があったかは分からないが、めそめそするだけの神使では無くなったようだな。ジーンにもこの状況を教えてガイのサポートに注力をするように言っておこう)と考えたのだった。

「さあ、今日の処理はこれでいいだろう。次は3日後だ。帰るぞ」

「はい、お兄様」

とシルフィーナは笑顔で答えた。

「今日は俺の城に戻るか?」

「ええ、そうします。でもパパの処理が早く終わったのでアベルとルーカスに会ってから戻りますわ」


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