121.しなければならない事
フローリアとの朝食を終えて、ガイが一柱で眠っている部屋に戻った。
神技で眠らせたガイは、シルフィーナが朝食を済ませて戻ってきたことなど知らず眠っている。
起こさない様にいつものようにガイの首に腕を回し肩に頭を乗せ、神技でガイの腕をシルフィーナの背中と膝裏を支えるように持って行った。
ガイは寝ている、バレなかった。
そのまま、一緒に眠るシルフィーナだった。
日暮れ時、先に目を覚ましたのはガイだった。
いつの間に眠ったのかは覚えていないが、自分の腕の中にシルフィーナがおり、健やかな寝息をたてている。
もう一度シルフィーナの肩に顔を埋め、ゆっくり呼吸をする。
何の香もしない、ただただ、健やかな寝息だけが聞こえる。
貴重な眠りを妨げないように静かに女神の目覚めを待つガイであった。
暫くして、シルフィーナが動いた。
寝がえりかも知れないのでガイは支えている腕を緩める。
健やかな寝息が止まった。
少し間を置いて、首筋に接吻を何度もされるのが、くすぐったいが嬉しい。
「お目覚めですか?」
「・・・」
「シルフィーナ様?」
「・・・がぁいぃ・・・」
「はい、ガイです」
「・・・ガイィ・・・わたくしに・・・いいたいこと、ある?」
(何のことだろう?)と思いつつ、挨拶を言う。
「おはようございます」
「・・・うん・・・」
「お慕い申し上げております」
「・・・うん・・・」
「・・・」
二言でガイが黙ってしまった。
「それから?」
「・・・」
シルフィーナを抱いているガイの腕に力が入る。
「あと3か月、ガイは、どうしたい?ああ、違うわ、ガイは、どうしなければならない?」
「・・・え?・・・」
ガイは考え込んだようだ。
ガイの頭を撫でながら、抱き着いたままシルフィーナは待つ。
「・・・シルフィーナ様の・・・定着の・・・準備を・・・うっ!」
「うん、それから?」
シルフィーナをギュッと抱きしめながら泣き始めたガイに畳みかけるように促した。
「定着の準備を!・・・ううっ!・・・進めて行きます!」




