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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
122/480

120.しっかり者は誰?

フローリアの朝食にギリギリ間に合ったシルフィーナ、ガイを部屋に残してきた。

「おはよう、シルフィーナ。一緒に頂きましょう。セムス」

「はい」

セムスが体を貸してくれた。

食事が始まると、やっぱりフローリアに聞かれた。

「ガイは?」

「神技で眠らせてきました。かなり不安があるようで私から離れないので」

「そう」

いつもは楽しい食事なのになかなか食が進まない。

「お姉様、私が定着したらガイを預かってもらえますか?」

「いいわよ、私もスタニスラガに住むから、お兄様のジーンも面倒を見てくれるでしょう」

「ええ、ジーンは特にガイと仲良くなりたいみたいで、いつも話しかけてくれます」

(食べなければ、セムスがお腹を空かせてしまう)と思いサンドイッチを食べる。

「今日はガイがずっとくっ付いていたので、ルーカスが、今のうちに甘えときなさい、でも、アベルの所に行くときには離れなさい、って言われたら、嫌だ、ってごねたの」

「アベルの所に行くとき?」

「ええ、だってアベルってば口うるさいんですもの」

とコロコロと笑いながらシルフィーナは言った。

(とりあえずたくさん食べなければセムスの体が可哀そう)と思いしっかり食べた。

「そうよね、アベルはしっかりしているから頼もしいけど、ガイは苦手そうね」

とフローリアがコーヒーにミルクを入れてもらいながら言った。

「苦手でもないけど、どちらかと言うとアベルの言うことが正論なので、ガイがしょげるパターンかしら?普段は結構対等なんですけどね」

「で、あとであやすのがルーカス?」

「そうそう」

とここでキアまで笑った。

「お姉様の所はやっぱりカイルがしっかり者で、キアがいつも怒られるパターンかしら?」

と目の前にカイルの体を借りて座っているキアを見ながら言った。

「私は常にカイルに怒られています。セムスにも怒られています」

とキアがニアニアしながら言った。

「キア、私が定着に入ったら、ガイをせっついてアベルとルーカスの様子を見に行かせてね。言ってはおくけど、この分じゃどうもモリエール侯爵夫人にくっ付いてそうな気がするわ」

「そんな気がしますね」

キアが言ったが、神従のカイルとセムスが後ろで頷いていた。

「まだ3か月もあるのにここまで凹まれると、どうすれば良いのか悩んでしまうわ。キアはお姉様が定着するときはどうだったの?」

「サラッとフローリア様を腹に送り込んで、神従二柱とフローリア様を巡回してました。子供が寝たら、次に行こう、って感じで、グルグル回ってましたね」

「そのやり方、ガイに仕込んで欲しいわ」

「了解しました、お任せください」

良い師匠が身近にいて、かなり安心したシルフィーナであった。


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