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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
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116.子供とは!

2月になるとスタニスラガ王国は第二王子アレクシウスの18歳の誕生月である。

国王の誕生日ほど成大ではないにせよ、若く美しい王子の誕生日とあっては、貴族、一般市民関係なくお祝いムードである。

フローリアの誕生日のように婚約者の訪問が無いアレクシウスの誕生を祝う舞踏会では、去年より美男度が格段にアップしたアレクシウスに貴族令嬢たちのダンス待ちの列が出来ていた。

「お兄様は18歳になったのね。神霊体にはまだ及ばないけど、かなり体格が良くなってきたから、今度抱っこしてもらおうかしら?」

「抱き着くたびに、細い、とおっしゃっているのはシルフィーナ様ですが?」

とガイが嫌味っぽく言う。

「だって、いつも抱っこしてくれるガイと比べちゃうのよ。ガイってば、美丈夫だから、顔は素敵だし、体格は立派だから何の不満もなく抱っこされているのよね」

「シルフィーナ様、ガイの事をベタ褒めですね」

隣りで聞いていたジーンが口を挿む。

「当り前じゃないの、私好みに神族は仕上げてあるわ」

それはそうだと神使達は思った。


4月、アベルとルーカスが1歳になった。

この国の貴族社会では当たり前なのか、1歳の誕生日を迎えると個室を与える。

どちらの伯爵家も多子家族だが、さすが伯爵家、子供全員個室はきちんと与えられていた。

アベルもルーカスも個室に寝かされるようになった。

面白いのはベビーベッドはさすがに卒業して、普通のベッドで眠っていたのだが、ベッドの両脇に子供が落下しても怪我の無いようにマットが引かれていたのだ。

そんなに移動するものなのかと思って、アベルのすぐ上の子の部屋を覗きに行ってみたら、2つ上の女の子なのに、マットに落ちていた。

神技で持ち上げてベッドに寝かせてあげて掛布団もちゃんとかけてあげたのに、1時間ほど後で見に行ったら、またマットの上に落下していた。

ルーカスの所の子供も見に行ってみたが、2つ上の男の子はもっと移動していて、マットでは収まらず床で寝ていた。

人間の子供とは、こういうものなのだと理解する。


6月、このころになるとアベルとルーカスが自力で立ち歩くことに慣れてきた。

嬉しいことに夜中にベッドから降り、立ち姿の神霊体を表示してくれるようになった。

アベルに至っては

「シルフィーナ様、女神の愛を頂戴することは?」

とまで言い出す始末。

立っているのは本体が危険なので、ベッドに横にさせてから女神の愛を授けた。

その話をルーカスの所に行ってしたら

「かなりおませな一歳児ですね。では、私もお願いしてもよろしいでしょうか?」

とルーカスにも所望され、女神の愛を授けた。

スタニスラガの王城へ帰ってからガイに言った。

「私の神従がおませなのか、それともお姉様の神従も14か月で女神の愛を所望したのか?ちょっと聞て来てもらえる?」

「ええ!それは嫌ですよ。フローリア様に直接お聞きしてみては?」

と絶対服従のはずの神使に拒否されたのであった。


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