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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
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114.フローリアの祝賀

アレクシウスがフローリアのいるラナダ王国へやってきた。

フローリアの15歳の誕生日の祝賀の舞踏会の為の来訪だ。

しかし、せっかくのアレクシウスの訪問なのに基本的に神が三柱のみで集まることは不可能であった。

前回もそうであったようにいつも誰かの目がある。

それはそうだ、独身の王子王女のみで会うことは無いのだった。

誕生日祝賀の舞踏会の前に一度だけ、庭園内にある広めのガゼボでアレクシウス王子とフローリア王女のみのお茶会があったが、従者と女官付きだった。

従者はどちらも神従なので問題ないが、外交中の王女には必ず女官が付くのでシルフィーナはつまらなかった。

「女官に憑依しちゃえば?」

とフローリアが言ったが、慣れない人に憑依をするのをガイが止めたので諦めた。

諦めて正解だったと思ったのは、お付きの女官が3人も居たのだったので、一人に乗り移ってもあとは普通の人なので王子と王女の会話に食い込むことは出来なかったのである。

結局、シルフィーナは神使のガイ、ジーン、キアと一緒にガゼボの腰高の欄干に座り込んでアレクシウスとフローリアの他人行儀な会話に聞き耳を立ててクスクス笑っていたのだった。

後で聞いた話だが、この時ガゼボが一部の人間には白っぽく光っているように見えたそうだ。

流石に神三柱と神族七柱も一所に集まって居ると、神の存在に気が付かない人間にもなんとなく分かってしまうのだと知る。


舞踏会の日、忙しいフローリアがシルフィーナに薄紫色のドレスを神技で着せてくれた。

それに合わせてガイにも衣装を着せてくれたので、また二人で舞踏会に参加することにした。

今年もダンスはアレクシウス王子とフローリア王女だけのダンスから始まった。

人間はどちらも神だとは知らないが、人間離れした美しい王子王女のダンスに見とれるばかりだった。

しかも横でこっそり、シルフィーナとガイも踊っているとは夢にも思わないだろう。

フロアを広々と使えるのはこの時だけなので、ちゃっかり一緒に踊ったのだった。

踊った後は人混みが鬱陶しいので、ガイとベランダに出る。

そこにはジーンとキアが待っていてくれたので、楽しくおしゃべりをして過ごしていた。

「あなた達も踊ったら?」

とってジーンとキアに衣装を神技で着せてみた。

フローリアが好きそうな赤いドレスだ。

「私は踊れないですよ、シルフィーナ様」

とジーンが大慌てで言う。

「え?そうなの?じゃあ、キア、ガイを貸しましょうか?」

そう言うとキアが

「4柱で手を繋いで輪っかになって踊りましょうよ」

と、とても気の利いた提案をしてくれた。

フローリアの祝賀舞踏会は、シルフィーナにとっても楽しい物になった。


その二日後、アレクシウス一行はスラニスラガ王国へ帰っていった。

道中は約1週間かかるので、シルフィーナはもう一週間ラナダ王国でのんびりと過ごすと決めた。

フローリアは祝賀でかなり忙しかったため、少々ぐったりとしていたが、お祝いの品を女官と開けて、プレゼントしてくれた人にお礼の手紙を書くという手間のかかる作業をしていた。

王女とはなかなか大変なものなのだと知り、定着先を侯爵家にして正解だったと確信するシルフィーナであった。


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