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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
113/462

111.お互いの印象

翌日の早朝、フローリアの寝室にシルフィーナがやってきた。

フローリアはまだ眠っていたが、一応声をかけてベッドに潜り込んだら、フローリアが飛び起きた。

「え?シルフィーナ?どうしたの?」

「お姉様、おはようございます。今日のお茶会を楽しみに、もう来ちゃいました」

「早すぎよ、まだ明け方じゃないの」

「赤子たちが眠っちゃって遊んでくれないし、お兄様には赤子たちの顔を見た後はお姉様の所に直接行くって言ったから来ました。時間までお部屋で眠ってますね」

「ああ、夜に回っているのよね。びっくりしたけど、よく来たわね。お茶の時間までゆっくりしてなさい」

「はい、ガイと寝てますね。時間になったらキアに起こしに来てもらえるかしら?」

「分かったわ、おやすみ」

フローリアはシルフィーナの頬に接吻をしてベッドから送り出した。


ガイはアレクシウスの時と一緒でキアとリビングに居た。

「ガイ、寝ましょう。キア、邪魔をしてごめんなさいね。あとでおこしに来てね」

「はい、かしこまりました」


「今日こそガイの肩を涎まみれにしちゃいそうね」

ガイに寝るために抱っこしてもらいながら、昨日の話を掘り返した。

「まだその話ですか?昨日も大丈夫だったですよ」

「うふふ、私には衝撃的な話だったのよ。だって、女神が涎垂らして寝ているなんてイメージダウンも甚だしい」

「シルフィーナ様のイメージですか?美の女神、愛の女神ですよ。最近は食欲の女神、ですかね?」

ガイがクスクス笑いながら、意地悪を言う。

「ガイのイメージは、美丈夫な神使、優しい神使、泣き虫な神使、沈没好きな神使、フラウに懲りた神使、ってところかしら?」

シルフィーナはコロコロ笑っているが、ガイが不服そうな顔に変わった。

「だんだん酷くなるじゃないですか!でもフラウは本当に凝りました。気持ちはとっても良かったですが、シルフィーナ様を怒らせたので、もう懲り懲りです」

「ああ、お馬鹿さんな神使、も追加しましょう」

「ええ?酷い!」

「良いじゃない、馬鹿な子ほど可愛いっていうのを知らないの?お馬鹿で可愛いガイくん、接吻して」

ガイの困り顔が真剣な顔に変わり、シルフィーナに優しい接吻を落とした。

「綺麗なガイ、優しいガイ、大好きよ」

何度もガイから接吻が降り注ぐ。

「美しいシルフィーナ様、麗しいシルフィーナ様、お慕い申し上げております」

「うふふ」

「さあ、シルフィーナ様、今日早くお休みください。キアが起こしに来たらフローリア様のお茶会ですよ」

「そうね、おやすみ、ガイ」

「おやすみなさいませ」

いつものようにガイの首に腕を回し、一度だけガイの首筋に接吻を落とすと、早々とシルフィーナは眠りに落ちた。

(綺麗なガイ、優しいガイ、か。綺麗さも優しさもシルフィーナ様に到底かなわないけど、嬉しい)

と思いつつ、眠りに落ちたシルフィーナの背中をさするガイであった。


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