105.お籠り
明け方王城に帰ったシルフィーナは、ガイとの約束のお籠りは一旦眠って、夜から始めることでガイに同意させた。
当然いつものようにガイに抱っこをしてもらって眠る。
ガイがソワソワしていたが、女神の決定は我儘程度で覆るわけでもなく、腕の中で女神は眠ってしまった。
眠れないガイは眠っているシルフィーナを起こさないように気を付けながらじっと我慢をしていたが、次第にシルフィーナの体温と寝息の心地よさから眠りに落ちた。
夜、ガイが目覚めたとき、シルフィーナはまだ自分の腕の中で眠っていた。
そういえば、前日普段なら寝ている時間に2回目の悪戯をかなり丁寧にしてくれたのを思い出した。
それで眠かったのだとようやく理解した。
ゆっくりと起こさないようにシルフィーナの背中をさすった。
数時間後、シルフィーナが目覚めた。
いつものように首筋に何度も接吻をしてくれた。
「お目覚めですか?」
と尋ねたら
「ガイ、お兄様にお籠り開始って言ってきて」
と仕事を依頼されたので、アレクシウスに報告に行く。
数分で戻ってきたら、シルフィーナは銀糸の髪を揺らしながら丸くなってうつらうつらしていたが、抱っこをしたら起きた。
「シルフィーナ様、まだお眠いですか?もう少しお待ちしましょうか?」
「昨日は2回目の悪戯を頑張ったからちょっと眠いけど大丈夫よ、ガイの思うようにするわ」
許しが出た。
もう待てない。
「シルフィーナ様、お慕い申し上げております」
接吻をしながら、お互いの着ていたトーガを払いのけ、シルフィーナの中へゆっくりと入っていった。
女神から甘い吐息が漏れ、感無量のガイであった。
このまま女神の中に入ったまま5日間も過ごせるのだ。
ガイからお籠り開始の報告を受けたアレクシウスは、早速ジーンを呼び出した。
「ジーン、シルフィーナとガイが5日間のお籠りを開始した。フローリアにキアを寄越して邪魔をしないように言ってこい」
「お籠りですね、かしこまりました」
「それと、お籠りが終わったらお茶会に行く、と言っているともな」
「かしこまりました」
「多分邪魔は入らないだろうが、俺があの部屋全体の結界を張っておく。お前たち神族も注意を怠るな。邪魔をするとシルフィーナが怖いぞ、ふふふ」
「はい、私たちはシルフィーナ様に快適に過ごしていただけるように、と決めましたからね。邪魔が入らないように注意します」
「フローリアの所に行く前に神従にもそう伝えてくれ、あいつらは部屋に引き取っているが、まだ起きているだろう」
「かしこまりました、では!」
ジーンが消えて寝室にはアレクシウス一柱だけになった。
隣りの部屋でシルフィーナとガイが居るので、その方向に向かって、両掌を部屋に向け囲うような仕草をした。
これで結界が完成し、ついでに人間があの部屋へ向かおうとする行動を封じる役目も果たすだろう。




