104.連絡事項
まずはジャシス伯爵家へ訪問する。
「ルーカス、起きてる?ルーカス」
最近は声をかけると起きてくれる。
普通の赤子なら、不意に起こされたら泣くであろうが、神従の意識を持っているのでシルフィーナが起こすには泣かない。
目を覚まし、シルフィーナを確認すると神従姿のルーカスの上半身が現れた。
「シルフィーナ様、お待ちしておりました」
早速ルーカスの顔に接吻をたくさんする。
「お兄様が調べてくれたわ。ジャシス伯爵は2か月の予定で帰郷するそうよ。ルーカスの言った通りね」
「やはりそうですか。ではお手数ですが領地まで会いに来ていただけますか?」
「もちろんよ、あ、でも、ガイと賭けの約束で明日から5日間のお籠りをするの。その後で行動開始するわ」
「お籠りですか?ガイ、良いですね」
とルーカスがガイに微笑んだのをみて、ガイは赤くなった。
「ルーカスはガイに嫉妬しないの?」
「嫉妬ですか?なぜです?毎日シルフィーナ様が会いに来て下さるのに不満はありません」
「ガイ、ほら、見習いなさいよ。ガイったらね、神従への接吻をたくさんすると焼きもちを焼くのよ。小さい器でしょ?」
ガイがますます赤くなるが、ルーカスはただただ微笑ましい物を見るような笑顔だった。
「ガイ、シルフィーナ様をお守りできるのは今はお前だけだ。その分、甘やかしてもらえ」
「ルーカス、すまん」
ガイは自分に恥じたのか謝罪をしたのだった。
スザリオ伯爵邸のアベルは起こさなくても起きていた。
「アベル、遅くなってごめんなさいね」
「シルフィーナ様、接吻をください」
と相変わらず接吻を欲しがるアベルである。
「アベル、ガイとね、賭けの約束が出来て明日から5日間お籠りするの。5日間来れないけど許してもらえる?」
「え!お籠り?何でガイが5日間ですか、私たちは3日間だったのに!」
アベルは若干の不服を顔に出していたが、そこはある程度の納得の上の意地悪も含まれている顔だ。
「それは掛けの景品が5日間だったから、ごめんね」
「シルフィーナ様、ご無理の無いように。5日間が済んだらたくさんの接吻をください。それで我慢します」
「わかったわ、今日も沢山の接吻を進呈しましょう」
と実体が赤子相手とは思えない接吻をたくさん進呈した。
「ガイ、あまりシルフィーナ様に無理を言うんじゃないぞ。私たちの女神は私たちに甘いからと言って甘えすぎるな。誰にとっても大切な女神だと忘れるんじゃないぞ」
「はい、分かっています」
「あと1年お前にシルフィーナ様を任せっきりになるが、頼むぞ」
「はい、お任せを」
ガイのキリッとした顔を見て思わず微笑んでしまうシルフィーナだった。
「私の神族は顔も見た目も心も男前で、嬉しいわ。早く三柱に囲まれて楽しく過ごしたいわ」
「もうすぐですよ、シルフィーナ様」
「あ、それとルーカス一家が領地に帰郷するんですって。2か月ぐらいの期間でそれまで私は領地に通うことにしたわ」
とりあえず情報は共有、アベルにも報告しとくべきことだ。




