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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
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101.成長

ルーカスは母親の乳を飲みながらウトウトしているようだった。

ジッとその様子を眺めていたシルフィーナは

「ルーカス、眠ってもいいのよ。また明日も来ますからね。また会えたら接吻しましょう。ゆっくりおやすみ」

と声をかけてあげた。

赤子とは言え中身はシルフィーナの神族の神霊体である。

体はまだまだ思うように動かないが、神族としての知識も理解力もある。

起きているうちに聞こえた言葉はきちんと理解できるのである。

理解したルーカスは、すぐに眠ってしまったが、シルフィーナは飽きずに乳の後にベビーベッドに寝かされたルーカスを見ていた。

「シルフィーナ様、そろそろアベルの様子を見に行きましょうか」

とガイが声をかけてきたので赤子ルーカスに接吻をしてからアベルの元へと飛んで行った。


赤子アベルは眠っていた。

「アベル、私よ、シルフィーナよ、今日もおねむね、赤ちゃんでもハンサムね」

愛おしく赤子アベルを眺めていたが、ときには接吻をする。

抱っこもしてみたいが、実体を抱っこは出来ないし、神技で持ち上げて誰かに見つかっても厄介なのでしない。

出来ることは、話しかけることと接吻とほっぺをつんつんするぐらいだが、それでも今は満足である。

2時間ほどベビーベッドに張り付いていたが、やはりガイに

「そろそろ、帰りましょう」

と言われて、王城へ戻っていった。


それから5か月

ガイはアレクシウスの神族たちとなかなか良い関係性を築けているようだ。

最近は放っておかれることもあるシルフィーナだが、そんなときにはアレクシウスにかまってもらったり、王城にモリエール侯爵が居たら、纏わり付いていたりとやることはあるが、シルフィーナを放りっぱなしはさすがに気になるガイである。

フローリアのお茶会に行くと見事に女子会と男子会に分かれるので、ガイも気兼ねなく神族と交流をしているようだ。

シルフィーナ的にはフローリアのいるラナダ王国の方が居心地がいい気がするが、ガイの為にはスタニスラガ王国に居た方が何かと良いと思い、ラナダには相変わらず週1ぐらいしか顔を出さない日々が続いた。


アベルとルーカスは、生後6か月を迎え、なかなかしっかりしてきた。

1人お座りやハイハイはまだだが、赤子用の椅子に固定して座らせてもらうことも出来るようになったようだ。

起きている時間も徐々に伸び、神霊体をとる時間が増えてシルフィーナは大喜びだった。

この日の夜中もアベルに会いに行く。

「アベル、アベル、起きてる?シルフィーナよ」

上半身の神霊体になったアベルが、

「シルフィーナ様、接吻をください」

「まあ、もちろんよ、アベル」

ガイが見守る中、アベルに惜しみなく接吻を送る。

「一人で座れるようになったら全身神霊体が取れると思うので、その時はギュって抱いてくださいね」

「あら、もうすぐじゃないの?私、楽しみにしているわ、私のかっこいいアベル、早く抱きたいわ」

そういいつつアベルの顔中に接吻の雨を降らせるシルフィーナであった。


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