第二章〜四章の登場人物
【貴族の名について】
男性が「個人名」・「父の名」・「称号名」・「氏族名」で構成されます。
称号名は、個人の特徴や功績に応じてつけられるもので、まだ称号が与えられていない時期には、名誉ある祖先の名を当てはめます。
称号名は基本的に古ローラン語。
女性は「個人名」・「ユリア」・「母の名」・「氏族名」で構成されます。
ユリアは、貴族および新興貴族の女性全員に与えられる称号です。
【大衆食堂マンティ】
●アクィルス
15歳
黒髪 青い瞳。
旧アステリ王国領出身の奴隷。ローラン人の母と南方人の父を持つ。アクィルスは古ローラン語で「勇者」を表す。通称アキ。
器用で物覚えが早く、大抵のことは教えればこなせる。
●ルイス
外見年齢 40歳程度 実年齢50歳
茶髪 赤みがかった茶色の瞳
大衆食堂「マンティ」の店主で、アキの主人。北方人とローラン人の混血。
●クレア
40歳
茶色の髪と瞳
「マンティ」の店主ルイスの妻。下町生まれの自由民。豪胆で気が強く、誰に対しても臆さない。
【セレ氏族】
ローラン帝国初代皇帝オーガスタスの女系子孫。
豊穣の女神スピカを祖とする。
帝位継承権を持つ。
●ゲイル・ドルス・グラディウス・セレ
44歳
栗色の髪 青い瞳
皇帝に継ぐ権力を持つ補佐官である執政官のひとりで、その英雄的な活躍と高潔な人柄から「国家の太陽」と称される。
正妻との間に8人の子どもを、愛人との間にルーカスをもうけた。
グラディウスは古ローラン語で「剣」を意味する。
●ヴァネッサ・ユリア・ナタリア・セレ
39歳
黒髪 黒い瞳
ゲイルの妻。血族結婚の多いセレ氏族の中で、およそ百年ぶりに他家から嫁いできた。
内向的な性格で民の前にはあまり姿を見せず、その容姿から「鴉女」と蔑まれている。
ゲイルとの間に8人の子どもが生まれ、4人が存命している。
●アルタイル・ゲイル・アウィス・セレ
23歳
淡い茶髪 青い瞳
執政官ゲイルの長男にして嫡子。
ローラン正規軍の第5軍団で副官を務める。
生真面目で勉強熱心、また投槍の名手だが気弱な性格。
アルタイルはアステリ語で、アウィスは古ローラン語でそれぞれ「飛翔する鳥」を表す。
●エドガー・ゲイル・ゲメッルス・セレ
20歳
黒髪 青い瞳
ゲイルの三男(次男・四男は夭折)。
同日同刻に生まれたルーカスとは双子のように育てられた。気ままかつ怠惰な性格で、行動や思考の殆どをルーカスに委ねている。
ゲメッルスは古ローラン語で「双子」を意味する。
●ルーカス・ゲイル・ゲメッルス・セレ
20歳
藍色の髪 青い瞳
ゲイルと南方人奴隷の間に生まれた庶子。混血のため赤褐色の肌を持つ。本来奴隷として育つはずだったが、エドガーと運命的な結びつきを感じた父ゲイルによって、彼と双子として扱われる。
社交的かつ積極的な性格で、遊び好き。その端正な顔立ちと人柄で庶民に人気がある。
●レイチェル・ユリア・ヴァネッサ・セレ
14歳
栗色の髪 青い瞳。
執政官ゲイル・セレの三女。長女・次女は夭折し、四女は養子に出されたため実質的には一人娘として育つ。
高慢で我儘かつ野心家。炎魔法が得意で、不機嫌になると炎を吐く。
【セレ氏族の奴隷】
●メルヴィル
20代前半
ワイン色の髪と瞳
ローラン市民だったが、酒で身を持ち崩し市民権を放棄して奴隷となった。現在はゲメッルスの従者。常に酒を飲み酩酊している。
●ニコラ
13歳
藍色の髪と瞳
南方人とローラン人の混血で、赤みがかった白い肌をしている。ローランと旧アステリの国境付近に存在する南方諸島の出身。レイチェルの部下。
●イザベーラ
黒い髪 藍色の瞳
南方人。ヴァネッサの側付きの使用人。
【森の一家】
レスタ郊外の森で暮らす一家とその奴隷。
●サイラス
淡い茶色の髪
屋敷の主。生まれつき左半身に麻痺がある。
●レジナルド
17歳
赤い髪 黄緑の瞳
屋敷の主の息子。剣の腕に優れるが、生まれつき魔法を使うことが出来ない。
●スノッリ
銀髪の髪
レジナルドの妹。
●フロールフ
外見年齢20代前半
白金の髪 灰色の瞳
屋敷の主の従者で、その介護を一身に担う。その待遇を盾に尊大な振る舞いをする。
●レーネ
18歳
褐色の髪 紫の瞳
森の屋敷で雇われている奴隷の少女。
【その他の人物】
●マーシアス・レナード・ポルトゥス・レンブラント
50歳
茶髪 茶色の瞳
マーリス州を治める属州総督。肥満体と華美な服が特徴。成金趣味だが、商業の自由化などの経済政策で成功を収めている。
ポルトゥスは古ローラン語で「港」の意。