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リスタートにあたって

 進学に伴う新生活を、仕切直すように始まった二度目の新生活。

 最初の三日間はしょーちゃんを交えてのおうちパーティーで過ぎ去った。


 初日は手伝ってくれたふたりのお店の方や要さんの友だちの方たちを労いもてなす主旨で。

 二日目は改めて私の新生活をお祝いする主旨で。

 三日目は何となくの流れで。


 そして四日目。お引越しのお祝いモードも落ち着き、日々は日常へとシフトしていく。

 

 まず、決めるべきは収入源。


 基盤が整ったら自立することを想定して算出した毎月必要なお金は、ざっとの概算で十二万ほど。家賃は相場通りで考えて、後は結構節約した場合の額だ。

 シミュレーションの時点で節約を前提としているので、バッファはあまりない。


 毎月十二万円稼ごうとすると、時給千二百円だったら、週四日で一日四時間、週五日で一日五時間働けば届く。


 現実的な設定だろうか。

 今の生活に、単純にそれだけの時間をオンできるかシミュレーションしてみた。


 うーん、できなくはないけど、これを四年間続けるのは現実的?


 定期試験やレポートのタイミング、就活が始まってからも続けられるだろうか。

 迂闊に風邪もひけない。


 遊べないのは我慢するとしても、サンバの再開を諦めたわけではない。

 元々はそのために、生活の基盤を盤石にしようと思ったのだから。

 サンバを再開するとなると、練習やイベントの時間は別途設ける必要がある。



 改めて思う。

 生活をしていくって、大変なんだ。


 なめてたと言われれば、返す言葉もない。


 けれどもう賽は投げられてしまったのだ。四の五の言っていても始まらない。生活を成立させる以外に道はない。


 無理のある計画を組んでも長期間維持することは難しい。


 給与の時間単価を増やすか。

 働く時間を増やすか。

 支出を減らすか。


 そのどれかを選ぶしかない。


 支出の設定が比較的ギリギリで組んだもので、シミュレーションの結果時間に無理があるとの評価を与えたのだから、そこをどれだけ削れるかを検討するよりも、まずは時間単価の高い仕事を見つけられるか、見つけたとして採用されるか、採用されたとして続けられるか。

 その辺りを見極める必要がありそうだ。


 無理のない労働時間は、週五日間労働で一日当たり三時間程度だろうか。

 選ぶ仕事にもよるが、シフトの融通が利く仕事なら、少し多めに稼ぎたい月は四時間、五時間に増やして補い、他の用件で忙しい時は週三くらいに減らしても平均値は維持できる。

 平均五日間働ける想定で十二万円を稼ごうとした場合、時間あたりの金額を逆算すると……時給二千円が最低ラインとなる。


 んんんんん……これはどうだろう? 学生のバイトとしてはかなり高時給な気がする。そんなバイトあるのだろうか?


 とにかくなんとなくの条件、ラインは見えてきた。


 あの日要さんに相談しようと思っていた内容は二点。

 内一点はバイトに係ること。

 それどころではなくなってしまい二点目については話題に出すこともできず、バイトの件も途中で終わってしまっていた。


 せっかく一緒に住むという環境が得られたのだ。要さんが戻ってきて、話せる状況がありそうだったら、まずは改めて、バイトのことを相談させてもらおう。



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