マリアさんからのお礼
こんにちはこんばんは、sha-k_3です。
えー、3日ぶりです。
すいませんでした…
自由に執筆していくのでよろしくお願いします。
う〜ん。
「よしっ。帰ろ」
「もう帰るんすか!?こんなに組織滅茶苦茶にしたにも関わらず!?あと片付けもせずに!?」
小さな瓦礫の山からキトアが這い上がって、ワタシに抗議してくる。
「そんなこと、組織のボスがやると思う?」
「…」
「どう?」
「その通りです…」
ふっ、ワタシの勝利ね。
ワタシ、普通デバフである無表情を有効活用できてる。
「じゃぁね」
組織も潰せたし、アイテム漁り終わったし、もうやることもないからね。
あ、キトアが項垂れてる。
不憫属性だなぁ。
それじゃあ帰ろっか。
ワタシはアジトの外へと向かった。
「あれ?もう太陽がでてるし…」
アジトから抜け出すと、沈んでいたはずの太陽がいつのまにか昇ってきていた。
けっこう時間経ってたんだなぁ。
全然気付いてなかったっけ。
ん?待って…
それじゃあワタシ、勝手にミアのお家抜け出したことになっちゃってるじゃん!
あ〜、ミアにお姉ちゃんの心配させちゃったよ〜。
「はぁ。ミアになんて言い訳しよ…」
ワタシはどうしようかと項垂れながらため息をつく。
とりあえずミアの家に戻ろっかな。
「あれ?」
ワタシが顔を上げると、奥の建物の影に小さな人影が見えたような気がした。
もしかしてミアが探しに来てくれたのかな?
ワタシは人影が見えた方に近づいていく。
「あ!お姉ちゃん!」
予想的中、ドヤァ(無表情)。
小さな人影はワタシを見つけると、手を振りながらワタシの方に走ってきた。
「どこ行ってたの!お姉ちゃんいなくなっちゃった、って心配したんだから!」
ミアってワタシのお母さんだっけ?
それかお姉ちゃん。
どっちにしても年上みたいだなぁ。
しっかりとした年齢は知らないけど、確実にワタシよりは年下だよね?
なんか、ミアって普段は子供らしいけど、ときどき大人っぽくなるんだよねぇ。
「ごめんねミア。どうしても行かなきゃいけない用事があって」
「む〜!今回だけだよ!許すのは!その代わり、今日も一緒に寝るからね!」
うっ、ミアが可愛すぎる…
さっきまであんなに大人っぽかったのに、急に可愛らしくなるのはずるいじゃん…
「それじゃあ帰ろ?お姉ちゃん」
「うん、そうだねミア」
ワタシとミアは、手を繋いでミアのお家に向かって歩き出した。
「お母さんただいまー!お姉ちゃん連れ戻してきたよー!」
家に着くと、ミアが扉を蹴破るような勢いで入っていく。
「ぎゃっ!?」
そして、次の瞬間にはミアが頭を抑えながら床にしゃがみ込んでいた。
そのすぐそばには、右手をグーにしてミアを見下ろしているマリアさんがいる。
「ミ〜ア〜?何回言ったら、ドアはゆっくり開けられるようになるの〜?」
「う〜(涙目)」
マリアさんがすごいお母さんしてる…
ってそんなことよりも、
「マリアさん、体調良くなったんですね」
「えぇ、おかげさまで。私とミアのために、ありがとうねローズさん」
「いえいえ、可愛い妹のお願いですから」
「うふふ、ミアと仲良くなってくれて、本当にありがとうね」
すると、「あ、そうだ」と言って、マリアさんは家の中に入って行く。
待ってる間、ミアのことなでなでしよ。
ワタシがミアの頭を撫でていると、マリアさんは古びた本を抱えて戻ってきた。
「ローズさん、これ。今回のお礼になんですけど、もらってくれません?」
そう言ってマリアさんは、抱えていた本をワタシに渡してくる。
その本の表紙には、
『薬学について・初級編』
というタイトルが書かれていた。
「これを…ワタシに?」
マリアさんはこくんと頷く。
「でも、いいんですか?ほんとに」
「もちろんですよ。ミアのために取っておいた本なんですけど、この子、すごく優秀で。もうその内容は完璧になっちゃったのよ。そうよね?ミア」
「うんっ!」
マリアさんになでなでされているミアは、その言葉に元気に肯定する。
それにしても、これで薬学を学べるのか、とてもありがたいな。
「それじゃあ、この本でしっかりと勉強させてもらいますね」
「ふふっ、頑張ってくださいね」
「お姉ちゃん!今日もお泊まりするんだからね!」
「ちょっとミア、引っ張らないでって。わかったから…」
「むふふ〜!お姉ちゃんと2日もお泊まり〜!」
ミアはものすっごく上機嫌である。
まぁ、一緒に寝られるし、役得だと思えばいっか。
でも襲いたくなっちゃうから、少しだけ困るんだよね…
ワタシはミアにまた手を引っ張られながら、家の中へと入っていった。
どうもsha-k_3です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも自由に執筆していくのでよろしくお願いします。




