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おっさん、貴族になる

ぴこん。。


魔法の解析に成功しました。


関数化します。




ぴこん。。


範囲魔法モジュールを作成。


関数を追加しました。




ぴこん。。


範囲魔法モジュールをインポートして、


爆裂魔法の使用が可能になりました。






ん?




爆裂魔法が使用可能になりました、だと。。




ぴこん。。


(はい、爆裂魔法が使用可能になりました)




おっさんに教えてほしいんだけど、


え~と君は?




ひこん。。


(スキルvssこーどに搭載されたナビaiです)




あ~、あのChatGPT的な?




ぴこん。。


(ChatGPT的なやつです)




ん~~~、ChatGPT的なやつか。




よく分かんないけど、


おっさんの補佐的なことをしてくれるの?




ぴこん。。


(はい、主におっさんの話相手と魔法の補助をします)




よかった。おっさん、ちょっと心細かったんだ。




それに、いまもまさに死にかけているし。




ズドン。。ズドン




「おわっ」




おっさんがふっとんでいる近くで、


魔法がさく裂した。




くそー。




まだ窮地は全然脱していないぞ。




仲間もどんどんと吹っ飛んで行っている。




くそがー。




おっさんの足をなめんなよー。




「ナビ、走りながら聞いてほしんだが」




ぴこん。。


(はい)




くそ痛いけど、このままでは死んでしまう。




突撃しかないのか。。




はーはー。




はー、いてーなー。




体がバキバキだ。




「バリア的な魔法は使えないのか?」




ぴこん。。


(バリア的な魔法はまだ使えません。バリア的な魔法を使うためには、バリア的な魔法を解析または、インストールして、インポートする必要があります)




(解析は魔法を直接目視する必要がありますし、ライブラリーをインストールするにはこの世界の魔法書が必要です)




くそっ。




バリア―的な魔法が使えたら、


この魔法攻撃も防げると思ったんだけどな。




……爆裂魔法しかないか。。




ナビ、爆裂魔法の使い方を教えてくれ。




ぴこん。。


(はい。まずはvssこーどを立ち上げてください)




「スキルvssこーど」




ぶおん。。




おお、いつも見慣れたvssこーどの画面だ。




次は?




ぴこん。。


(はい。あとは、範囲魔法モジュールをインポートして、爆裂魔法を記述後、実行してください)




うん。。やってみる。




ぱいそんプログラマーだからできるはず。






vssこーど


from 範囲魔法 import 爆裂魔法




爆裂魔法()






よし実行だ。実行。




ぶぶー。エラー。




くそっが。。




ズドン、ズドン。。




死ぬ、死ぬう~~~。




エラー音と同時に魔法がおっさんの頭上を


通り過ぎて後方に落ちた。




何がダメだったんだ? ナビ?




ぴこん。。


(どうやら、エラーがでたようですね)


(ああ、これは爆裂魔法に必要な引数がわたっていませんね)


(おっさん、爆裂魔法に距離と魔力を指定してください)


(第一引数が魔力で、第二引数が距離です)


(方向はおっさんの右手に連動します)




よしきた。






vssこーど


from 範囲魔法 import 爆裂魔法




爆裂魔法(100, 300)






これでいいのか?




おっさんはよく分からないので、


魔力は目安だ。




距離は敵のまんなか、味方にあたらないように。




ぴこん。。。


(ん? さすがおっさんですね)


(やるきまんまんですね)




え?




ぴこん。。


(それでは実行します)


(右手で方向を決めてください)


(実行)




え?




その瞬間、おっさんはまずいと思ったんだ。




ん??




でかいでかい。


ナビ、でかいぞ。




おっさんの目の前の火球は1mくらいはある。




ぴこん。。


(さすがですね。こんな強力な爆裂魔法)


(ナビはドキドキです)




ナビ~~~~~~~~~~~。








その日、魔王軍と戦っていた聖ロマーン王国軍は突然現れた火球によってその大半を失い、敗走した。




諸説あるにせよ、おっさんが魔王軍に加わった最初の戦いだと言われている。





◇◇◇◇◇◇





「オサーンよ、面をあげよ」




「へへー」




おっさんは今とんでもないことになっている。




なんとあのとんでもない魔法をぶち込んだ


戦いというのが魔王軍にとって、


とても重要な戦だったらしいのだ。




そう、なんかおっさん魔王国にいて、


魔王国軍で戦っていたらしい。




で、相手の国が聖ロマーン王国という人間の国。




あの戦いに負けていたら聖ロマーン王国に、


魔王国にとっても重要な穀倉地帯を明け渡す


必要があったらしい。




なので、いまおっさんは魔王さま直々に


褒美をもらえるらしい。




うう~~~。。




なんという出世。




ついさっきまで課長にどなられてたのに。




一代かぎりの騎士爵にでもしてくれるのかな。。




おっさん、これでも中性ヨーロッパを舞台に


した騎士と姫様の大恋愛エロ漫画とか


好きだから、ヨーロッパの貴族階級に


詳しんだぞ。




「ほう、泣くほどうれしいか」




おっさん、はっと思って魔王さまの顔をみたんだ。




「美しい。。」




おっさんは結構素直だから。


口をついて出てきてしまった。




だって、美しかったのだ。




「なっ」




ざわざわざわ。。。


ざわざわ。。




「この痴れ者が~~~。魔王陛下に向かって……」




「よい。エリザ、控えろ」




「くっ、はは~~~」




この一連の流れは大恋愛エロ漫画でも


見たことがある。




それにしもて美しいな。




黒い髪を腰までのばし、きつく赤い瞳。


白磁のようになめらかで白い肌。。




砂漠の中に現れたオアシスのような


その瑞々しくエロい肉体。。




ヨギボーみたいにうずまりたい。


ヨギボー風呂だ。。




「オーサンといったな、そのほうの今回の働き、聞いておるぞ」




「ははー」




「なんでも魔法一発で、聖ローマン王国軍を壊滅に追いやったそうではないか」




「ははー」




「ほめて遣わす」




「ははー」




「魔法使いは本来、騎士爵からなのだが、、


 お前は特別だ。。」




「その方を準男爵に叙する。


 今後も我が魔王国のためにはげめ」




ざわざわ。。


ざわざわ。。。




「ははー」




「下がってよし。」




「ははー」




ん????











拝啓、天国の母上。。


どうやら、おっさんはあのむかつく課長よりも


えらくなったようです。

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