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短編

親友には会えない

作者: 生豚

読後、評価感想いただけると幸いです

 夏の早朝、まだ日がでていないこの時間目が覚めた。

 いつもは日々の寝不足によってこんな早い時間には起きないのだが、今日はこじらせた風邪のおかげで昨日の夕方から今まで寝ていたからだ。


 起きてみると熱が引いた証にとても汗をかいていた。

じめじめして気持ち悪いしシャワーでも浴びようと思ったが、窓から入ってくる風が汗ばんだ体を程よく冷やし心地よく感じた。 

窓の外を眺めればまだ外は薄暗く、遠く地平線が薄っすらと青みがかかっていた。

まだ日がでてないこともあってそんなに暑くないことに気づいた私は、シャワーを浴びる前に散歩に行くことにした。

 

 この時間ならばまだ人もほとんどいないので、寝起きの服装、ジャージに短パンのままで出かけることした。

 外に出ると、星が薄くなってしまっているがぼんやりと見える。

朝の清々しい空気を大きく吸い込んで息を止める。

 綺麗な空気は美味しいというので味わってみようとしただけだが、肺に少し冷たい空気が入り込み爽快感を与えてくれた。


 近くにある歩いて10分ほどの公園に行くことにした。

あの公園で遊んだのも私がまだ小学生の時以来だから十数年ぶりだ。

時々お祭りが開かれるのは知っているが、小さいお祭りだから当時も今も友達たちを誘っていくっていう雰囲気じゃなかった。

もし私に恋人とかがいたのであれば、彼氏と浴衣なんかを着てお祭りに行ったのかもしれないけど、唯一付き合った彼氏とも夏前に別れてしまったから結局行くこともなかった。


 そんなことも今ではいい思い出だなぁなんて思い出しながら歩いていたら公園についていた。

あの頃あった遊具のいくつかは撤去されてしまったが、みんなでダラダラ話しながら乗ったブランコや、アスレチックの代わりになっていた滑り台なんかは当時のまま残っていた。


 ウサギやパンダなどを模した乗り物の遊具なんかは乗れないが、ブランコや滑り台なんかは今でも乗れる。

 ブランコを漕いでいると、あの頃のことを今周りにいるかのように思い出すなんてことはないが、懐かしい気持ちがぐっとこみあげてきた。

 そして久しぶりにあの頃の友人たちに連絡を取りたくなった。


 あれから10年以上の月日が経って、仕事も手に入れたがみんなは今どんなことをしていて、どんな風になっているんだろうか。

今度同窓会が開かれる予定があるらしいが、その前にかつての仲間たちだけで集まって、当時のことを話したり、近況の話などをしたりしたい。


 帰り道の空はだんだんと明るくなり始めていた。 


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] 久々の友達に会いたいのでしょうか?(^^) なんだか、私まで昔の友達に会えればな〜って思いました(^^) [一言] 良かったら私の作品も読んで頂けると嬉しいですm(_ _)m
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