80/1151
海魔族1-24
海魔族1-24
海底を歩いていたら気絶した人が沈んで来た。
衣服と鎧が重し となり、泳げる者でも溺れる
私は上を見たが“ふね”らしき物はなかった。
古式泳法というモノが頭に浮かんだが、此処はかなりの沖。途中で力尽きたに違いない。
とりあえず。私はその人物の顔を覗き込んだ。“勇者”だった。今、人の間で壱番魔王と対峙できると有力と専らの噂の…。
私達が軟禁したお姫様が自力で脱出するか。はたまた別の“誰か”が助け出すのか、今は未だ分からない。が、その中で壱番の有力者と聞いている。
私は身体に手を当てて体温を測る。
十分連れて帰って来れるな。
私は水を使い人狼へと言伝える。
……。返答が返って来た。「生かせ」か。
便宜上 帰す時、色々とあるのか…。
ため息壱つ。両手を腰に当てて俯いていたので海上へと顔を向けた。左手で勇者を掴み 浮上した。




