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焔魔々1-20
焔魔々1-20
私は土塊を使い手早く模写した。
150秒とかからなかった。見張りを命じていた土塊が赤い点灯をくるくる回す。どうやら兵隊が根性見せようと躍起になって来るようだった。
無謀と勇気を取り違えていないと良いけどね。
私の前に土塊を何十体と作った。
兵士は身動ぎ出来なくなっていく。
「せっかくの正装を汚したくないでね」
誰壱人として怪我を負う事なく行動不能となる
私が左手を壁へと払うと、兵隊を含んだ土塊が“道”を作る。私は“その中”を悠々と歩み行く。
「魔々(ママ)こんな事して許されると思っているのか?。」
領主城の領主本人だった。私は手のひら寸法の小鳥焔土塊を作って、肩へ乗せた。
「寝坊助だね。私ら魔族はお姫様を軟禁しているのさ。いずれ会いに来るさ。都合良かったらそいつに命じな。猛禽類も手を出せない小鳥さね」