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早馬部隊 隊長1-11
早馬部隊 隊長視点1-11
集落も疎らになってきた。胸に抱いている違和感を振り払おうとする。頭では現実はそんな甘くないと常に辺りに警戒を張り詰めながら馬を歩かせている。
野宿が多くなり隊員も違和感を紡ぎ続ける。今までは住人に持ち上げられ舞い上がっていたから脳裏を掠めなかったのだろう。
陣形“壁”もかなりの精密になりつつある。
壱名の隊員が狩猟しても十分な体力保持行えるまでになった。余ったのは干し肉だ
だいぶ 山菜や魚を鍋に入れられるようになった。
意を決した私は隊列の先頭へと入れ替わる。
……そして陽が沈み。馬から降りて隊員に私は語った。
「魔物が我々に道を確保している。としか思えない」と壱言。全員が“やっぱり か”と項垂れた。
どんな意図が有るのか我々には計りしれない。しかしお姫様の安否確認を我々に壱刻も早く行って欲しいみたいだった




