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開幕1-5
開幕1-5
「姫の事ですから、歩数を壱定に保ち 距離を計り。太陽や月の満ち欠け、天体観測で座標を割り出すくらいは行ってしまうでしょう。隠しても無駄と知りながらも、地図に表記してないのは、周辺の警備強化から不満を抱いた魔物達を指揮し。人(魔物)をかき集め、武器を調達し、兵を育成、陣形を隊部隊に叩き込み、隊列を組む。“その”時間稼ぎ と、でも思って頂けたら、宜しいかと。姫の国と私共との時間稼ぎ」
魔王は侍女が持ったお盆に乗せられたカップに口を付けた。フォークを手に取りお菓子を食べる。侍女はその間に新たに紅茶を注ぎ、魔王が口付けた紅茶が入ったカップと紅茶を淹れたばかりのカップへと入れ替える。別の侍女達は魔王がお菓子の催促に備え切り分けたり 茶葉の分量を目配せしたり、魔王とお姫様の会話の邪魔にならない程度に準備を怠ず 動き回る。




