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全ての始まり

いつからだろうか。

世界が俺のことを「悪」だと言い始めたのは。

世界が、倒すべき「敵」であると。

その時は、何故だと思った。

いつものように笑いながら村人や町人と日々を過ごし、犬猫などと戯れている。

ただそれだけだった。

いつしか人々は皆一様に睨むように、恐れるようになった。

………俺は何もしていないのに。

話をしようとした。

訳が聞きたかったから。

しかし人々は俺にこう告げた。

「俺たちのことを騙しやがって…。

出て行け、この世界から。消え失せろ。」

「良いやつだと思ってたのに。」

「裏切り者め。」

石が投げつけられる。

頭に当たる。痛い。

流れる血が目にしみる。

どうして。何故。俺が何をした?

何もしていないだろう?

それでも人々は俺を睨んでいる。

恐れている。怯えている。

怒りで震えている。

――――悲しんでいる。

泣いている。

元々人間とは身体の作りが違う身。恐れられても可笑しくないのは分かっていた。

だが、今恐れるには遅すぎやしないか。

もう何十年、何百年一緒にいたというのか。

この状況下の中。常人であれば、余りの理不尽さに激昂するところだろうが俺はしない。

しなかった。

なぜなら、彼らが俺の()()を知っていたから。

知っていたのにも関わらず、石を投げつけ罵声を浴びせる行動。

その理由が、俺は、無性に知りたくなった。

そして、帰る場所を無くし人間からの信用が地に落ちた俺は、自身の体の持つ不老不死性を生かし永遠と呼べる旅が始まった。





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