誕生日の悲劇
遅くなりました
俺は5歳になった。
今日までにいろいろな本を読んで知識を蓄えてきた。
今日までの知識で分かったことはこの世界は地球みたいな丸い星で地形も地球そっくりだということだ。
この星が地球そっくりだと言うわけはこの世界の地図を見たからだ。
この世界にはユーラシア大陸などの大陸がある。だが、名前までは一緒ではなかった。
俺の住んでいるところは丁度前世では北海道と呼ばれていた場所で今はブルーケル領と呼ばれている。
ブルーケル領は領主オグマ=B=ブルーケルが持っている。
日本は今はこの世界では王国領とまとめた言い方をされている。王国は前世では大体東京あたりのところにある。
ここの王国は人族主義で亜人などは嫌われている。
この世界には人族、エルフ、獣人族、巨人族、竜人族、魔族などがいる。
この世界では人族やエルフ獣人族などは魔族と対立している。
魔族の領地はアメリカ大陸全部だ。
そして、アンデス山脈やアルプス山脈、そして奥羽山脈などこう言った山脈には神話級の魔物がいるとされている。
話はそれたが魔族は最近魔王を復活させようと頑張っているらしい。
ちなみに魔族側に魔王が誕生した場合異世界から勇者を呼び出す儀式をするらしい。そしてどうか分からないが日本人の学生がやって来ることがほとんどだそうだ。
種族などがわかった次に分かったことはこの世界はレベルをあげていくだけで強くなるそうだ。
だが、魔力は例外らしく魔力の量はある程度成長したら成長が止まってしまうらしい。
レベルは最大100であるがそれは限界突破というレベルの上限解放をしなかった場合であり上限を解放したものはレベル500が最高と言われている。
たまに500を超える人がいるがそれは超越者と呼ばれている。
ちなみにそれはステータスで見ることが出来るが5歳になるまで教えてくれないらしい。
だが、俺は今日で5歳なので今日の夜には教えてもらえるだろう。
ステータスにはスキルというものがある。基本的に生まれ持ったスキルは〈剣術〉〈魔術〉のスキルを持った子供が多いらしいがスキルを持たないこの方が多い。スキルを持ったものの中には他のスキルを持った子もいるそうだ。
スキルはあとから付くことがある。いや、むしろあとからつく方が多い。〈剣術〉のスキルは剣術の鍛錬をある程度すれば身につけられるそうだ。
スキルにはレベルがあるそうで今まで使ってきた回数や自分の能力に合わせてレベルが変わるらしい。ちなみに魔法は例外で魔力量ですべてが決まるらしい。
次に【加護】というものがステータス欄に表示されるらしいが基本的に一般人は持たない人の方が多いらしい。ただ特別なのが〈英雄の加護〉と〈勇者の加護〉だ。
この二つの加護は名前からして世界を救える力を身につけれる加護だそうだ。
ちなみにこの加護を持つものは100年間に1人という感覚でいるが世界を救った実績があるのは初代だけだという。
加護には〈精霊の加護〉のようにあとからつく者があるそうだが、〈精霊の加護〉を持った人は初代英雄だけだという。
次に【称号】というものがある。
【称号】というのはある一定の条件をクリアすれば授かるらしい。そしてその称号は持っているだけで効果がある称号が有るらしい。例えば〈魔物狩り〉の称号を得るには魔物をたくさん狩るとつくらしい。
〈英雄の加護〉なんかはそれが付いただけでスキルが増えたり成長が早かったりするそうだ。
数分後、母がやってきた。
「ジン、パーティーやるからリビングに来なさいな」
どうやらパーティーをやるそうだ。
なぜパーティーをやるのかと言うと今まで誕生日パーティーをやってこなかったからだ。
「はーい、今行く」
適当に返事をしてリビングに行くことにした。
リビングに着くと誕生日プレゼントなどがたくさん置いてあるのに気がついた。
これはどうやら今まで溜めてきた誕生日プレゼントだそうだ。
これだけ溜まっているなら渡してほしいものだが俺はココ最近家族と会う機会があまりないことに気がついた。
まぁ仕方ないことだな
そう思いながら誕生日プレゼントから目を離すと見知らぬ人や家族がいることに気がついた。
父親に近づいて誰なのか聞いてみた。
「父さんあの人達誰?」
「あぁあの騎士の中に貴族の服を来ている人がいるだろ?その人はこの辺の土地を収める辺境伯様だよ。」
「そうなんだ、ありがと。挨拶に行ってくるね」
父親よりも上の存在がなぜいる!
辺境伯様じゃねーか!
そう思いながら俺はその辺境伯の所に行き挨拶をしようと向かった。
周りにいた人は俺の話を聞くとすぐに通してくれた。
多分騎士達の実力は父親の足下にも及ばないだろう。
あぁ父親の実力を紹介しよう。
俺の父親は冒険者のランクG~Sの内SSランクの冒険者だそうだ。
Sまでしか本当は無かったらしいが父親の実力があまりに大きすぎたためSSが付いたのだという。
それは役十年前位のことで今は世界に10人くらいSSがいるそうだ。
当然父は強い。1回戦闘を見たが魔法をあまり使えないと言って剣で戦って魔物を倒していた。
それを見る機会があったのは村の近くの森で魔物が増えたからでそれ以来ない。
ただ、倒し方が剣の斬撃を飛ばすという離れ業をやっていたのですごいと思った。
ちなみに俺は明日から兄たちと一緒に剣術の練習をする。兄たちも5歳から始めたそうで俺はとても楽しみである。
俺は前世で剣をもった戦闘の知識がある。それは剣道や自分の家で刀を振って鍛えていたからである。
なぜ鍛えたのかは剣や刀について興味を持ったからだ。
そんなことを俺は心で喋っていると辺境伯の前に来ていた。
「お目にかかれて光栄です辺境伯様」
そう言って俺は頭を下げた。
「いやいや、会えて嬉しいよマルケスの息子よ」
聞こえた声は青年っぽい声だった。
改めて顔を見るととてもカッコイイ男性の姿があった。
「僕の名前はオグマ=B=ブルケールだよ、よろしくね」
「僕の名前はジン=フォートレスです」
そういった後で色々と話して交流を深めた。オグマは一番上の兄と同じ年で18歳だった。オグマはとても頭がいい。それに強いそうだ。とても憧れる。
パーティーが終わったあと俺は母親に呼ばれた。
呼ばれた内容はステータスウィンドウというものの開き方を教えてくれるらしい。
俺は今までこの世界でステータスというものを知らなかったし興味があった。
前世の知識では自分の強さを表すメーターみたいなものだと知っていた。
俺は強いステータスなのを期待し説明を受けた。
「ステータスウィンドウを開くには空中で指をしたにスライド指せると開きます。」
説明を受けた。説明は短かった。
俺はなんでこんな方法をやんなかったのだろう…
そう思いながらステータスを開いた。
《ジン=フォートレス》
種族:人間
性別:男
職業:
年齢:5
レベル:1
筋力:200
耐久:100
敏捷:200
魔力:500
運:測定不可
《スキル》
【攻撃スキル】
〈剣術Lv.1〉
《魔法》
〈光属性〉〈闇属性〉
《加護》
〈英雄の加護〉〈剣神の加護〉〈魔導の加護〉
《称号》
〈転生者〉〈世界の希望〉
何か自分の能力が高すぎて目眩がしてきた……
「どう?みれた?」
突然母親に聞かれてビクッとした。
「あぁ見れたよ。やっぱり父さんと母さんの息子だから基本的の能力は低くて100だったよ。魔力なんて500だって。それと使える魔法は光属性と闇属性だった。」
出来るだけ怪しくないように言ってみた。
さすがに親の前でチート加護三連発する訳にも行かんしな…
それに称号は転生者は分かるとしても世界の希望だとかもう俺は何なんだよ。
本に出てきた英雄か?
多分俺の場合初代英雄より強くなる自身はあるぞ。
そう思って基本能力しか言わなかった。だが、母の反応はすごかった。
「基本能力100超えるって普通じゃないよ!平均的にレベル1だと50くらいだよ」
そう言われた。俺は平均的に100だと思っていた。馬鹿だった。
「それに魔力500ってすごいよ!」
母のテンションが上がってしまった。
もしこれで自分が英雄の加護手に入れましたって言ったらどうなるのだろう。
そう考えていたら変な言葉がとんできた。
「ジンは15歳になったら魔法学校に行きなさい。」
そう言われた。
だが、俺は内心魔法学校に興味があった。なので行こうと思う。
俺は母親と話したあと部屋に戻った。
俺はまたステータスを開いてみた。
そしてヘルプがあるのに気がついて気になる加護や称号について調べた。
〈英雄の加護〉…世界を救う英雄になる素質を持ったものが持つ加護。レベルアップ時の能力上昇10%アップ。また、レベルはいくらでも上がる。
〈剣神の加護〉…剣の神に認められたものが持つ加護。剣などでの戦闘中筋力、敏捷を最大補正。また、剣術などが上達するのがはやい。将来剣神になれるかもしれない加護。
〈魔導の加護〉…魔法能力に長けたものに与えられる加護。また、将来全属性を扱える可能性があり、魔導王になれる素質を持つものに与えられる。
〈転生者〉…異世界から転生してきたものに与えられる称号。ちなみに初代英雄は転生者だった。
〈世界の希望〉…世界を将来救うものに与えられる称号。能力に限界がなく、レベルアップしなくても能力があがる。
俺はなんでこんなチートになったのだろう。
俺は前世のことを思い出した。
俺はゲームなどでは毎回レアキャラなどをたくさんとったり、全国大会などを優勝したことが無いほど運が強い男だ。そして、今まで自分の都合の良い方向にしか俺は行っていない。事故にあっても何らかの理由で無傷だ。
それがまさかこんなことになるなんてな……
俺は自分の能力がチート過ぎて笑えた。
そして俺は決意した。
この世界でも自分の都合のいい方向にもっていくぞ!
そして俺は明日のことを考えて眠りについた。
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