第9話:身バレ
身バレしても問題ないような気はしますが……
しばらく勇者たちの様子を見ていたけど、まったくあのアノードとマーヤってのはどういうつもりよ?
今も二人でしっぽりと楽しんでいる。
もちろん生娘のユカ・コバヤシやレイムがいない場所で。
うーん、正直神の世界で見るアダルトな動画のようなものだ。
あーんな事やこーんな事までして楽しんでいる。
見てるこっちがむらむらしてきちゃうじゃない……
神であるあたしにも、今のこの体では性欲っていうものが生まれる。
存在を低次元に落としてしまったのだから、そう言った影響は出る。
どうしてもしたくなったらいくらでも方法はあるので処理はするけど、こいつら危機感とか無いのかしら?
あたしはそっと手を振ると、周りに潜んでいた悪魔を塵にする。
今こいつらが倒されたらあたしが刻んだ歴史が変わってしまうから。
がさがさ……
「これはどういうことですか!?」
「あ”っ、ですわ……」
廃墟となった教会の周りに迫っていた悪魔を塵に変えたところをレイムに見られてしまった。
「やはりそうでしたか…… ずっとおかしいと思っていたのです。アノード辺りを勇者に祭り上げて魔人を処理しようとしましたが、力不足で僕が手を加えていたのに、それ以上に何かの力が加わっていた。あなたは何者ですか?」
うーん、あたしの存在がばれたかぁ……
仕方ない。
「まぁ、あなたはアガシタの分身ですし、私の正体を教えてもいいでしょうですわ」
そう言ってあたしは気配を一瞬だけ解き放ち、また気配を消す。
すると目の前のレイムは途端に滝のような汗を流してその場に土下座する。
「ままままま、まさか『あのお方』でしたとは!! 数々の御無礼、どうかお許しを!!」
「かまいませんわ。でも私の事は秘密ですわよ? 私はこの世界の状態を見に来ただけですわ」
「ははぁーっ! 魔人を出現させこの世界を不安定にしてしまった責はもちろん私の本体であるアガシタでございます! この責任はアガシタの首一つでどうかご容赦を!!」
「現役の女神の首を切ってしまってはこの世界の管理は誰がするのですの? いいですわ、許しますからちゃんとアノードを導き魔人を討伐なさいですわ」
「はははぁーっ! ありがたき幸せにございます!!」
レイムは額を地面にこすりつけながらあたしにそう言う。
まぁ、本体であるアガシタも今頃どこかで同じく額を地面にすりつけているだろう。
…………
「時に、レイム面を上げないさいですわ」
「は、はい……」
あたしはレイムの面をあげさせまじまじと見る。
うん、結構好み♡
「レイム、ちょっとこちらに来なさいですわ♪」
「あ、あの、いったい何を??」
「この世界でこの体なのでアノードたちの行為を見ていたら、ちょっとうずいてしまってですわ♡」
「は、はぁ…… あ、あのちょっと、すみませんが…… 何を…… あ”あ”ぁーっ///////♡」
ま、こういった戯れもいいものである。
あたしはおいしくレイムを頂くのだった♡
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