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第8話:勇者たち

なんか面白そうなことあるかなぁ~ですわ!(あのお方談)

「アノードそちらに行きました!」


「アノード!!」



 その場面は英雄たちが大物の悪魔を倒している場面だった。

 勇者たちは四人組のパーティーを組んでいて、アノードとばれている男性が勇者と称される人物だ。

 それにエルフのマーヤ、異世界召喚されたユカ・コバヤシ、そしてそれらを援護しながら時たまとてつもない力で陰ながら悪魔たちを葬る存在。

 その少年こそ天秤の女神アガシタの分身であるレイムだった。



「はぁッ!」


 ユカ・コバヤシが刀を振るうと衝撃波が大物悪魔の肩を切り裂く。

 そこへ精霊魔法で地面からノームの手を出して大物悪魔の足を捕らえ動きを封じるマーヤ。

 そしてチャンスとばかりに勇者アノードが大物悪魔に切り込む。



「おりゃぁーっ!!」


「【断罪の加護】!」



 切り込むアノードの剣にレイムが女神の力である加護を付与する。

 光り輝く剣によって大物悪魔は首を落とされ倒れる。



「ふう~、やっと倒せたな!」


「危なかったですねアノード」


「アノード! 傷が!! レイムお願い!!」


「わかりましたよ、ほら傷を見せて……【回復の加護】」


 大物悪魔を倒した面々はひと段落をして回復をしている。

 うーん、この程度相手に結構苦戦している?

 これじゃぁ魔人相手には全滅しちゃうわね?


 とは言え、歴史上はアノードが最後に魔人から奪い取った魔剣で魔人の首を落とし勝利することになっていたはず。

 ただ、今の時点ではユカ・コバヤシとレイム以外の力不足が見て取れる。


「はい、これで傷は治りました。アノード、もう少し考えて戦ってください」


「レイム! アノードだって頑張ってるのよ!?」


「もっとユカのサポートを最大限に使うべきです」


 ふーん、一応女神の分身。

 的確な指摘はしているわね?


「マーヤ、アノードそこまでです。この拠点を落としたのですから、あとは連合軍に任せて私たちは次の拠点を攻め落としましょう。そして北の大地に行き、魔人のいるあの場所へ」


 ユカ・コバヤシはそう言ってちんっと音を立てて刀をしまう。

 まぁ、彼女はこちらの世界に召喚されて魔人を倒し元の世界に返してもらうと言う嘘の約束に必死になっているからなぁ。


 召喚魔法は一方通行。

 世界の壁という風船みたいなものにあたしの作った世界は包まれている。

 そして異世界とは別の風船である。

 召喚魔法はその風船と風船を一瞬だけつなぐ方法なのだけど、 受け取る側の穴が大きく出す側の方が小さい。

 なので押し出す側の力は大きいけど受ける側からの力は弱く、逆流させるには相当な力が必要だ。

 

 あたしたち神の世界で言う所のパス〇ルの原理みたいなものだ。

 まぁ、その原理をこの世界の人間が理解できるかどうかは分からないけど。



 そんなことを思いながらあたしはそっと彼らの後を追うのだった。


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