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(二)-7

「加島君?!」

 そう言って驚く真利奈は普段かけない黒い縁のメガネをかけていて、メイクも控えめで目の下にクマができていた。

 拓弥は慌てて「あ、ゴメン、人違い」と言った。

「私テスト勉強中なんで、今日はダメよ」

 真利奈がそう言い終わる前に、拓弥は真利奈を追い越してトイレへ向けて足早にその場を去った。

 真利奈の肩に手を触れる瞬間、翔太に会えると思って心が躍った。胸が高鳴った。ずっと会いたかった。その翔太がなぜかわからないが、うちの学校の図書館にいる。何かの奇跡が起こったのではないか。そう思った。

 しかし違った。会えると思ったが違った。翔太ではなかった。

 拓弥の口からはトイレに入る寸前に、この日最大のため息が出た。


(続く)

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