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特別魔法使いの学園生活  作者: 桜田実
1年編
5/6

5話

5,部活動大戦(クラブ・バトル)開幕

 マホ研代表決定戦二日目である今日は土曜日。マホ研は基本平日活動だ。(その理由は休日は雲田研究所で魔法の研究をしているからだ)しかし今日は特別にこのためだけに集まってもらった。この学園の生徒は全員、学園のある奈良市に住んでいる。そのため、少し離れている子もいるが急に呼び出しても集まってくれる。今日の組み合わせは、俺vs江藤叶(えとうかなう)、友佳vs末木さん、櫻vs隆冥だ。俺と友佳は言うまでもなく圧勝だったのでリュウと櫻の試合を見に行くことにした。他のメンバーは部の活動をしてもらっている。


 さて、リュウvs櫻のの試合会場についた。櫻は本気で代表の座を奪い取ろうとしているのか薙刀できている。目つきはいつもの弱々しいものではない。試合開始の合図とともに櫻が消えた。いや、合図の瞬間にリュウの近くに移動したのだ。スピードタイプとはいえ速すぎる。

「はっ!」

これは後で聞いた話だが、委員長によると櫻は『Donner(雷)』と呼ばれていたようだ。確かに雷の如きスピードで攻撃している。リュウも一撃離脱されているから掴もうにも掴めない。薙刀の動きに苦戦を強いられている。まさに男顔負けの技だ。小柄な体格を活かした、身軽くスピーディーな戦いができるのだろう。

 この勝負は櫻の勝ちだった。よって、マホ研代表決は俺と友佳と櫻となった。俺たちは明後日から始まる部活動大戦(クラブ・バトル)に備えた。


 翌々日、部活動大戦当日を迎えた。この学園の今年の部活動数は、運動部が9個、文化部も9個の計18個があるらしい。(ちなみにマホ研(うち)は中途半端だが一応文化部らしい)この大会のルールはまずA・B・Cのリーグがあり、一つのリーグにつき6チームいる。リーグは文化戦で、その中で6位のチームは脱落する。行う競技はじゃんけんで勝ったチームが決める。文化戦は文化部が有利だ。リーグの後はトーナメントだ。対戦相手はクジで決まる。ただし、A・B・Cのそれぞれの一位のチームの内、どれか一チームだけシードになる。トーナメントは対人戦だ。そのため文化部はかなり不利になる。

この大会の予定は、一日目はAリーグ、二日目はBリーグ、三日目はCリーグ、四日目はトーナメント一回戦、五日目はトーナメント二回戦から決勝まで、六日目は表彰式と祝賀会の準備、七日目は祝賀会の計一週間で行われる。歴代優勝者曰く、大会よりも祝賀会の飲み会のほうがきついとのことだ。俺たちはBリーグなので二日目からだ。

 今日のAリーグの順位は、一位謎解き製作部、二位茶道部、三位野球部、四位新聞部、五位体操部、六位相撲部になった。どうやらなぞ製部はじゃんけんに全勝し、自分たち得意なもので倒していったようだ。じゃんけんで勝てば有利、負ければ不利。じゃんけんが文化戦のすべてを決めるだな。

 二日目のBリーグが始まった。3試合同時進行だ。俺たちの一試合目の相手は水泳部、競技はカラオケ。(水泳部が決めた)実にラッキーだ。俺と友佳は知っている曲であれば90点以上は確実だし、合唱コンクールではメインになったりしていたほどだ。それぞれの部で一位の得点を出し合った。そしてパネルに表示された結果は、


【水泳部:89点 vs 魔法研究部:96点】


ちなみにマホ研の得点を出したのは友佳だ。水泳部の得点も高かったが、それ以上に友佳がすごすぎた。この勝負は、マホ研の圧勝だった。

「やばい...」

「誰が出したんだ?」

そんな声が聞こえてくる。

 ちなみのその後は、バレーボール部と食レポ対決、陸上部とクイズ対決、吹奏楽部とゲーム対決、料理部と料理対決をしたりしてリーグ優勝を飾った。そして、2位は陸上部、3位は水泳部、4位は料理部、5位が吹奏楽部、6位がバレーボール部という結果になった。ちなみに優勝の立役者は友佳だ。それが影響で(?)同級生だけにとどまらず上級生にも絶大な人気を集めた。

 三日目のcリーグの結果は、1位が創作部、2位が剣道部、3位が美術部、4位がテニス部、5位がサッカー部、6位が栽培部となった。例年通り、リーグは文化部が全リーグ1位になった。

 そしてその文化部が頭を悩ませるのが明日から行われる対戦(バトル)トーナメントだ。トーナメントで毎年優勝を争う野球部や陸上部に初戦で当たった部(特に文化部)は一瞬でやられているらしい。


 トーナメントの組み合わせが決まった。マホ研はシードを取れず、一回戦が美術部と当たった。(ちなみにシードはなぞ製になった)

 トーナメント前のメンバーの意気込みを聞いてみると、

「やるからには優勝候補と当たっても全力で勝ちにいこう!」

「絶対勝つ」

二人から激しく燃える炎のようなオーラが感じられた。俺は全身全霊頑張って勝つ、それだけだ。各々の気持ちを語った後は作戦会議。俺たちは明日以降のトーナメントに心を奮わせていた。マホ研代表3名、部活動対戦トーナメント戦にいざ出陣!

友:「部活動大戦が始まったけどすごい熱気だったね」

櫻:「うん、外部からのお客さんも居るらしいからね。それに部活動対戦は有名イベントの一つだからね」

友:「そうなんだ~。だからテレビが来ていたんだ」

櫻:「これからのトーナメントはもっと人気で特に野球部と陸上部の対決がみんな気になるみたい」

友:「そういえば勝ち上がっていけば陸上部と当たるよね?」

櫻:「うん、でも勝って決勝に行く。そして野球部に勝って人気になる」

友:「そうだね、勝てばいいよね」

櫻:「じゃあ明日から頑張ろう」

友:「うん!」

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