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施策
目を何回か力を入れてみたり、
私たちのところへ座禅をしていた女の子がこちらへやってくる。うわ、まじか。麻由やないか。友達が超能力身に着けおったぞ…。
「いやー。危ない危ない!遅刻間際だったよ。」
あーさんがたしなめる。
「ちょっともうダメじゃないスカートで座禅なんて!中見えちゃうよ」
いや、そっち?
「ん、今日は黄金に輝くスパッツだから大丈夫」
後光が差していると思ったらそれかい。
どうやらここは夢ではないが現実でもないらしい。一言で表すとしたら、「非日常」がしっくりくる。
授業中に早弁の出前が来るわ教科書の落書きが動き出すわ小テストが残り時間が5分を切ったところで何回もループするわ。そしてそれらをみんな平然と受け入れている。
あ、けど先生が黒板たたくとチョークで書かれていた文字がサーっと急に重力を得たかのように下に崩れ落ちるのは気持ちよかった。あれいいね。チョーク置き場に溜まった粉はというと、本来は短くなったチョーク入れ用の真ん中に空いている穴に吸い込まれていって、なかをみるとマーブル模様のチョークが生成されていた。記念に1本。