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第15匹  協力者を仕留めよう

虫がかなり入ります。っつーかこの小説のタイトルが「生き物図鑑」ですからね。当たり前ちゃー、当たり前ですが。

苦手な方はお気をつけを。

七月 十四日 月曜日 暑いけど曇り


今日、虫捕りをしました。




・・・・・・と、日記風に始めてみました。


っつっても、この小説すら私自身の日記みたいなもんなんですけどね。


どうも、 アプリコットキャンディーことあんず飴です。


「あんず」って英語で訳すと「アプリコット」なんですね。


この前ふとあんずの英語が知りたくなって、妹と討論したところ、有力だったのが「アプリコット」と「プラム」でした。


今さっき英語翻訳サイトで調べたところ、『あんず=アプリコット』が判明しました。


因みに、「プラム」は「すもも」だそうです。小学校の頃に給食で出たなー、プラム。





話しを戻しましょう。


今日、虫捕りをしました。


学校の授業で。学校の敷地内で。



私は理科室で、生物の授業を受けていました。


すると、白衣に身を包んだ(ティーチャー)がいきなりこう叫びました。


「君達に渡す武器はこれだけだ。この中に敵を生け捕りにしてこい」


先生の手には白い容器。如何にもカメラのフィルムケース。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ?


今は双眼実体顕微鏡の話しをしていたんでは?あんまり聞いてなかったけど。


なんすか、武器って。なんすか、敵って。



「要は、顕微鏡(これ)で皮膚を見たりシャーペンの芯なり見ても楽しいんだが、どうせ今は生物の時間だし虫でも捕まえて見た方が


ためになるだろって事だよ」


あー、なるほど。でもそうなると虫は敵ではないのでは?むしろ協力者ですよ。しかも命懸け。


「班で二個武器を持って、あれだ、美術室裏辺りの虫探してこい。今の時期ウジャウジャいるぞ。主に蟻」


「「「「「蟻っすか」」」」」


「あ、言っとくがな、使うのはこの容器だけだからな。あんまり大きな虫は捕まえてくんな。面倒くさい」


面倒くさいって。先生が言う事ですかね。


「そうだ、四組の井上(仮名)はとんでもない奴捕まえてきたぞ」


「えー、ゲジゲジとかですか?」


「いんや」


「毛虫?」


「そんなんじゃねーぞ」


「通行人A!」


「なんだ、Aって」


生徒達が口々に考えを発する。しかしどれもハズレらしい。


何を捕まえてきたんだ、井上君。もしかして通行人B?



「捕まえてきたら各自で顕微鏡で観察する事ー」


各々の班でいざ、出陣。桃から生まれた太郎さんの如く道連れ・・・・・・・もとい協力者を捕まえにレッツ・ゴー!



私の学校保健室・美術室裏には、ちょっとした野原っぽくなっています。


水飲み場とベンチがあって、シロツメクサや虫が咲き乱れてます。


そこへ着いて、私は十秒で協力者を仕留めました。


蟻だと皆が持ってくると思うし、つまらないのでなんかピョンピョン飛び跳ねる茶色い虫コロを捕まえました。


「おーい、捕まえたから帰るねー」


班の人に声をかけてから理科室へ。


あ、班の人達が「早っ!!!」って言ってるー。けっ、都会っ子め。ま、同じトコ育ちだけど。



「せんせー、捕まえましたー。っつーかこれなんですかね」


理科室に帰り、先生に捕獲した協力者の種類を聞くと、


「んー・・・これはコオロギだよ」


との事でした。成程、コオロギか!たしかにそんな感じだ。茶色いっぽいしね。



「それで先生、どうやって見れば良いでしょうか」


「だからさっき言った様に、セロハンテープテープでくっつけて、死なないように・・・」


「奴は飛ぶんですよ」


「そりゃコオロギだからなぁ。飛ぶっつーか跳ねるな」


「セロハンテープじゃ脱獄ですよ」


「そうだな・・・・・・じゃあ」


と、先生はコオロギをフィルムケースの蓋に入れ、上をセロハンテープで塞ぎました。


「お、先生頭良いっすね。じゃ、観察しまーす」


さっさと持ち場に帰り、顕微鏡でコオロギを観察。


しかし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「うぉっ!!脱獄だー」


セロハンテープの隙間を綺麗に抜け、逃げ出してしまいました。


「動くなって、殺すつもりじゃないからさー・・・んじゃ、この際・・・・・・・・・・・・・」


もう一回ケースの蓋に入れ、今度は隙間を全く作らずテープでグルグル巻きに。


あれ?これって空気穴すら無くなるんじゃ・・・・・ま、知ーらねっと。



やっと落ち着、観察へ。この頃になると皆ゾロゾロと帰ってきてました。


えーっと、ピントを合わせてっと。おぉ、セロハンテープに付いた奴の体毛らしき物が。


容器ごと動かして見ると・・・・おぉぉ!凄い、凄いぞ!!


何て言うか、茶羽ゴキブリだ!!・・・・・・ゴメンネ、コオロギくん。


でもさ、本当にそう見えたんだって。


顕微鏡無しで見ると結構小さくて縮こまってて可愛いんだけどさ、


アップで見るとモロゴキブリなんですよ。



友達にも見せると、皆声を揃えて一言。


「うぇー・・・・・・・」


ゴキブリみたいだけどさ。でも可愛らしい、愛らしいこの姿を見てそれは無いでしょ!?


とか言いつつ、皆様の歪んだ顔を満足気に見ている私でございます。


やはり、蟻を捕まえた人は多かったようでしたが、蟻もアップでみるとなかなかグロテスク。


あぁ、カメラに収めたかった・・・・・・。



そして、我が班の人々ご到着。


「遅かったね。もう終わるよ」


「すげーの!大収穫際!!」


なにやら興奮している様子。しかも持って帰って来た容器の多い事。一班に二つだろが。


そして見せてくれたものが・・・・・・蜂でした。


「おい!!蜂なんか捕まえてくんなよ!仕返しされるってば。つーかどうやって捕まえてきた!?」


「あとカマキリとーカメムシも」


「カメムシ!?近付けんなコンニャロウ!!」


カメムシとは、なんか変な模様の、刺激を与えると刺激臭を発する虫です。


小さいのと、大きめのが有るらしく、小さいのは丸っこくて茶色いです。


図鑑とかで調べたわけじゃないから詳しくは分かりませんが。


この見た目で何もしなきゃ良いんだけど、臭くなるからそんなに私は好きじゃありません。


つーかハチって!!


刺される!マークされる!集団で仕返しに来る!


いや、見た目はかなり良いですけど!!・・・そればっかりじゃん、なんて言わないで下さい。虫は可愛いんです。



騒いでいると、同じ班の女の子が帰ってきました。


「凄い捕まえたんだってば!あのね、カマキリと、蜂☆」


おい、お前もか!お前も蜂か!!つーか見渡せば蜂捕まえた勇者が多いぞ!


何もかも先生のせいだ・・・・・・・・・・・。




それは、少し遡り、井上(仮名)君が何を捕まえたのかについて話してた時。



『井上はなぁ、スズメ蜂を捕まえてきたんだ』


『蜂!?しかもスズメ!?』


『危なっ!!』


『あー、でも井上ならやりそうだよな?』


『確かに』


どんな奴なんだ、井上君。


『なんでも、スコップでバシッ!と叩き落して、気絶したところを捕ってきたらしい』


うわぁ、井上君賢いんだか卑怯なんだか。


『あのな、蜂ってのは攻撃されたらソイツに匂いのある液をかけて、仲間に知らせて、ソイツらに集団で攻撃させに


行くんだぞ?捕まえてくんなよ、お前等』



なーんて話しをされました。


ウチのクラス、負けん気&好奇心多いからなぁ・・・・・。


そして、ほとんどの人が蜂を加工する事ができず観察できないまま、授業は終わりました。





最後に残った疑問。


井上って、何者だろう・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

これのサブタイトルですが、今の『協力者を仕留めよう』ともう一つ候補がありました。


その名も、『勇者・井上(仮名)』。(笑


あ、これでも良かったかもなぁ・・・・。

でも井上って誰だか知らないしな。

なんか関係者見てたらバレそうだしな。


今のままで良かったって事で^^


あ、でも内容見たらバレバレか。まぁいーや。

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