第10匹 修学旅行の思ひ出 後編
修学旅行シリーズ最終話です〜。
――――最終日、朝
目が覚めると、既に皆は布団を畳んでいました。
相変わらず寝ている人も約一名いましたが。
「おはよー」
「あ、起きたー?布団畳むよー」
「あ、うん・・・その前に顔洗う・・・・眠・・・」
と、洗面所兼トイレ兼バスルームの戸を開けました。やっぱりお風呂と洗面所がトイレを一緒に設置してあるのって違和感ある
なー。なんとなく嫌だ。そんな事思うのって私だけ?
顔を洗って、皆と一緒に布団を畳み、友達を叩き起こし、朝食へ。
本当なら、今日は早朝から琵琶湖の周りを駅伝させられてたはずなんですが、昨日の雨のおかげで中止。ヤッタね☆
――――朝食
最後の朝食は洋風でした。パンやコーンフレークやらベーコンエッグやらアレやらコレやら・・・・・・。朝から量多いっ!!
やっぱりあまり食べない男子達。「もったいない」と、やっぱり全部食べてしまう女子達。普通は逆だよ・・・ねぇ?
食べてる途中で、先生から緊急告知。
「おーい、昨夜の話し合いで決まった事だが、雨のため危険なのでこの後の山登りは中止、代わりにスペシャルイベントをやる!」
・・・・・・・・スペシャルイベント?どうせ学校の教師達が考えた事だ。くだらないだろーな。
――――スペシャルイベント
ホントにくだらなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・綱引き。
あ、やっぱり「は?」ってなりますよね。どこをつっこめばいいのやら分かりませんよね?
確かに、この前あった体育祭での学年種目は綱引きだったよ!?だからってなんで今やるのよ!?・・・・って思いますよね。
その上、体育祭では私のクラスはビリでした。わぁ、今回も結果は見えてるね!!
「・・・・・・・・・・・・・・なんで宿泊施設に綱引き用の綱があるわけ」
「さぁ?」
そんな会話を友達としていると、ワケも分からず綱引きスタート。
私のクラスの番になり、位置に付く。
そして・・・・・・・・『ヨーイ・・・・・ドン!!!』先生の声が響く。
その掛け声はどうなんだ、先生よ。
ずるる〜〜〜・・・・・・・・・・・・あっさり私のクラスは負けました。
「・・・だよねー」
友達とそれを言い合い、誰もがビリを確信しました。
そして結果は・・・・・・・・
―――――――――優勝しました。
あぁ、皆様、「はぁ?」なんて言わないで下さい!!説明しますから!!!
一回目は負け、誰もがビリを確信・・・・・・・したんですが、一人のクラスメイツが「皆、腰を低くしようよ!!」的な事を言い
だしました。別に面倒な事でも無いし、まぁやってみるか、と皆二回目から腰を低くしながら綱を引っ張ったところ・・・・・・・・・・・・
ずるる・・・・・・ ずるるる〜〜 ず・・・るるるるるるるっるるっるる!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・圧勝。すげぇ。
「綱引きをする時は腰を低くすべし」って本当なんだね。ビックリだよ。
優勝賞品として、学校へ帰ってからバウムクーヘンを貰ったそうです。そうですというのは、その日私は旅疲れが出て学校を
休んでしまい、貰えなかったからです。チクショーーーーー!!!!
――――バスに乗り込む
綱引きで時間を潰したところで、もうそろそろ出発の時間。ホテルの方々にお別れを言い、いざバスへ乗り込もう!!!
行き先は某元祖釜飯屋。店の中にお土産等も売ってるそう。
着くまでにバスガイドさんと色んな話をし、なぜか方言のクイズへ。ホームスティで教えてもらった長野の方言をバスガイドさんに
問いかけました。結構反応がおもしろくて。いつの間にやら釜飯屋に到着〜。
――――釜飯屋
食堂の様な内装でした。それぞれ座りこ込み、用意されていた釜飯にありつきました。これが美味しいの!!
何とも表せぬ美味しさです。中の肉も美味しかった・・・。釜飯は釜の形の陶器に入っていて、お持ち帰りも可能でした。
あと、釜飯を象ったプラスチックの入れ物に漬物が入っていたのが笑えました。お母さんにあげようと持って帰りました。
食べ終わったら友達とお土産を物色。ホテルでもお土産は結構な量を買ったんですが、まだ足りない・・・とここでも何かを買う予定。
店内には野沢菜が多く置いてありました。野沢菜を親にお土産もいいかなぁ・・・なんて思ったのですが、私はあまり好きではないので
却下。はい、自分の都合ですとも。
キーホルダ−が置いてある所も見てみると、またご当地キ○ィだのご当地キュー○ィーだのご当地まりもっ○りだの種類豊富。
まりもっ○りって『まりも』なんだから北海道限定じゃないのかなぁ・・・・?まぁいいや。
ブルーベリークッキーと林檎大福を買い、またバスへ乗り込みました。よし、帰るぞー!!!
――――バスの中
バスの中、お別れとなる長野の山々をボーッと見つめていると、山のところどころから煙が・・・・・・・・。
ホテルの窓とかから山を見た時も煙出てたっけ・・・・・。や、それにしてもこの煙の量は尋常じゃないぞ?
そして暫くして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「うわっ!!!!!!!」
あたり一面真っ白け。どうやら山から出てたのは煙ではなく、霧だった様です。
そういえば、今朝ホテルで布団畳んでたら窓の外が霧で真っ白になったんだっけ・・・・・。
バスガイドさんによると、ここら辺は出てない日が一年で一ヶ月ちょっと位しかない程霧が多いんだそうです。
つまり昨日と一昨日は快晴だったので、私達は凄く運が良かったって事か。おぉ、微妙に嬉しい。
それにしてもすごい霧だ・・・・・・。まさに濃霧だね。運転手さん、運転できるのかなぁ・・・・・・・。
そんな心配を胸に抱きつつ、なんとか霧から脱出。
高速を抜け、だんだん山から町へと風景が変わっていきます。
そして見た事のある町並みへ・・・・・・・・・・。
――――到着
学校へ到着!!荷物を持って、すぐ外へ。
解散になり、雨の中傘を差しながら家へ帰宅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
お土産渡しながら思い出話。言っても言っても終わらない。
「楽しかったんだね?」
「うん」
今夜はもう寝よう。まだ話したいけどもう寝よう。二泊三日の夢が消えぬうちに・・・・。
次の日、三日分の疲れと車酔いが私を襲い、学校を休んでしまいまいしたとさ。あーらら。
楽しかったぞ、長野!!美味しかったぞ、色んな食材!!痛かったぞ、その後の腹と頭!!
旅疲れなんて初めてなりましたよ。贅沢な疲れです(笑
これで修学旅行編、終了です〜。次回からはまた、ここらの生き物について喋っていきますねb