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遭遇

拙い文章ですが、読んでもらえると嬉しいです。


「もうそろそろ城下町が見えてきたわね。」


「結局一休みもしなかったな……。眠たいって言っても無視してくるし。さくらって俺に対して容赦ないよね?」


「何で荷物持ちに容赦しなくちゃいけないの?」


「扱いが辛辣?!」


「それはともかく寝ずに来れたってことは、この世界に来たことである程度の補正は掛かっている、てことね。」


「まあ、そのその通りなんだけどさ……。やっぱり俺の扱いひどくない?」



シリウスとさくらはゴブリン達との戦闘の後、きっちり2日歩いて城下町の前まで来ていた。合計5日徹夜である。ふらふらになっていたシリウスの隣で魔物に会うたびに快活に魔法を唱え続けていたさくらは現在10レベル。順調にレベルが上がっていた。


時魔 さくら(ときま さくら)Lv10

力 1000 ↑600

防 1500 ↑750

素 1200 ↑500

魔 2300 ↑800

精 測定不能

特殊能力

連続詠唱(魔法の連続詠唱が可能)


不屈の精神(いかなるときでも無限の精神力を誇る)


魔法を極めし者(無詠唱で魔法を使用できる)


癒しの加護(回復魔法の効果の増幅)


範囲攻撃1(範囲攻撃の範囲が広くなる)new


魔力削減1(消費魔力が減少する)new


……順調に強くなりすぎじゃないですか……?


戦闘をしていない筈の俺も何故か攻撃力が100ほど上がっていた。本当に何でだ?



そんなことを考えている内に城下町の門についた。RPGで見飽きたあの大きな門とそれを守る門番。そして、城下町に入る手続きをするために並んでいる商人とその馬車。心が踊る。


「本当に異世界に来たんだな……。」


「シリウス、感動している場合じゃないみたいだよ。私達身分を明かせるものを持ってないじゃない。この世界の人は皆、生まれたときに身分証明のカードを作るって聞いたわ。私もシリウスもそれを持ってないから、門番の人が通してくれないと思う。」


「この世界に送るんだったらそうゆうのは事前に配っとけよ……。」


文句を言っていてもしょうがない。その場で立ち尽くしていても怪しまれるだけなので、シリウス達は近くにあった森で時間を潰すことにした。


「まさか、城があるような街の近くで魔物が出る森があるとはな……。」


そう、この森は魔物が出る。主に植物系の魔物が中心らしく、近くの木々がゆらゆらと動いている。さくらは時折襲ってくる木の枝に向かって氷系魔法をかけて応戦している。まあ、応戦って言っても一方的な殺戮劇なのだが……。


「ねえ、これからどうする?私達街にも入れないみたいだけど。」


「どうするも何もどうすることも出来ないだろ。やっと寝れると思ったのに……。」


「城下町にも入れないって、何か国際犯罪者のようは気分だわ。」


「話ながら魔物に魔法をかけ続けてるその姿はすでに国際犯罪者とそんなに変わらないよ……。ごめん、今のなし。だからその手下ろして。死んじゃう、本当に死んじゃうから!!」


「ねえ、シリウス。あれ見て?何か人が居ない?少女のような………。」


「嘘だろ……、ここ魔物の巣窟だぜ?そこに少女って。」


「ほら、あそこをみて。」


確かに人が歩いている。背丈は低く、フリフリで豪奢な服を着ていることから少女ってことが見て取れる。


「何でこんなところ一人で歩いてるんだよ……。」


「もう少し様子を見てみましょう。」


少女は足取りがおぼつかずフラフラと歩いている。まるで操り人形のようだ。


「本当に糸で上から吊られているみたいだな……。」


「少し気味が悪いわね。」


そのまま20分ほど歩いたとき、スイッチが切れたように少女の足取りが止まった。


「おっ、糸が切れたみたいだぞ。」


「糸が切れたら自立せずに倒れこんでるわよ。」


悠長にそんな会話をしている時、さくらの目が鋭くなる。


「シリウス!後ろに向かって全力で走って!!」


「何だよ急に。」


「いいから早く!!」


こんなに必死な形相のさくらを見たのは初めてだ。言うことにしたがって全力で後ろに走ろう。

走り始めて十秒ほど経っただろうか。後ろから雷が落ちたような爆発音と閃光が差し込まれる!


「うおっ!!」


シリウスは爆風に身を任せ20メートル程吹っ飛ばされた。


「なっ、なんだ?」


不思議と体が痛くない。この時のシリウスはショートソードを取り込んだお陰である、ということにまだ気付いていない。


体勢を立て直し爆発があった方を見てみると、黒いマントを着け、悪趣味な貴族の服装をしている角を生やした30歳程の男が少女の上に浮かんでいた。


「なんだあれ……。あの男宙に浮いてるぞ……。この世界の住民はそんなことも出来るのか。」


気づかれないよう小声で感心していると横から呆れたような声がした。


「今は感心している場合じゃないでしょ。明らかに様子がおかしいわよ。」


「あっ、さくら。無事だったか。」


目の前には、いかにも数十メートル飛ばされました!!と言わんがばかりに、木葉を大量に被っている土色の女の子が立っていた。


「そりぁ、無事よ。あんたよりステータス高いんだから。」


「いや、どう見ても俺より酷いことになっているけど。」


「シリウスはあの様子をどう見る?」


「話をすり替えやがった!!」


これ以上触れたくないのならまあいいか……。


「どう見るもこう見るもあの男はなんだ……?角が生えているから人間じゃないのか。」


「ゲーマーの勘からするに悪魔族ってやつかしら。」


「厄介な奴が出てきたな。城下町に入れないだけでも不幸なのにどうしてこう立て続けに……。」


「ヒステリックになっている場合じゃないわ。どうするか考えないと。」


「さくら。不意討ちは仕掛けられるか?」


「あれが善意の塊だったらどうするのよ!!」


「いや、ねーだろ。あれは。」


目の前の男は今の爆発の影響で死んだ魔物を嬉々として弄んでいる。


「失言だったわ。」


「取り敢えず俺が前に出る。荷物持ちでも囮くらいにはなるだろ。その間に攻撃してくれ。」


「自分から死にに行くって言ってるの?!あなたじゃすぐ死んじゃうわ!!」


「行かせてくれ。俺は落第勇者候補以前に一人の男でもあるんだ。あいつを倒すのを全部お前任せにしている時点で情けないのは分かってる。だけど、役に位は立たせてくれ。」


「死なないでね。」


「あれ……、もしかして俺が死ぬの悲しい?」


「死んでこい。」


冷たい声で言い放ったさくらは絶対零度の瞳をこちらに向けながら背中を思いっきり蹴ってきた。ステータスの壁には逆らえずあっさり飛ばされて……、悪魔族の前に座っていた。


「ほう、人間の生き残りがいたか。どれ、我の実験動物にしてやろう。」


「お、おはようございま……す。」


「寝ぼけているのか、人間よ。」


(さくらさーーーーん!!!早く助けてくださーーーいッッ!)


悪魔の前に放たれたシリウスは、心の中でさくらへのSOSを必死に叫ぶのであった。




間違い、読みづらい等の意見は気兼ねなく、どんどん言ってくださると助かります。支離滅裂なところは頑張って直していくので……許してください。

基本的に更新頻度はマイペースです。まだ初心者であるため、ブックマークをしてもらえると本当に嬉しいです。

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