【8話改稿:貴女達が跪いて俺に何故か?直臣を誓いました!】
前回の一人称主人公表記から改稿してみたいとちょっとづつですが、弄り直し始めました。本来のシナリオは変わらない予定ですのでご容赦くださいますようお願いいたします。
とりあえず事なきを得て三人のパーティが復活したようだった。
回復魔術後、彼女達は彼の前に跪きそれぞれ自己紹介をし始める。
「ご主人様、あらためてご挨拶させて頂きます。私、元魔術師『サギ』ことサギーナ・ノーリと申します、以後お見知りおきを!」
「妾は『ウギ』ことウギ・シャットン、元聖剣士にあるぞ! よろしくな!」
――相変わらずウギは軽いな……まあ、そこが良いとこであるような……たぶん、気がする!
「ありがとう! ウギさん、サギさん! っで俺は……!」
「……やっぱわからん……俺は誰?」
その問いにサギが応えてくれる。
「あなた様はラリー・M・ウッド様、元勇者殿ですよ、ご主人様」
「なので私達めは貴方様の直臣のウギとサギです、この後は呼び捨てにお願い致します」
「いやいや呼び捨てったって貴女達のおかげでこうやって戻れたのだから、そう簡単に呼び捨て出来ませんよ。ウギさんにサギさん、しかも跪かれたら、こっちがドギマギしてしまいますから、お願いですから頭を上げてください。しかも元勇者って言われたって、まったく思い出せないし力なんて全然感じませんから……」
「貴女達の力の方が何倍も大きい様に思いますよ……」
跪くふたりにラリーは及び腰になりながらも片膝をついて彼女達の手を取る。そして立ち上がらせようとしたところ……自然に目がそこにいった。
まあ中腰で彼女等の手を取ろうとする、そうすると否が応でも彼女達の胸元の谷間がよく見える位置に彼が立つことになる。普通でも目のやり場に困るほどのスタイルと美貌の持ち主であるふたりを目の前にして、さらに胸元に視線が釘付けとなる状況では顔を赤らめながら横を向くしか方法が無いことを悟ったようだった。
「「くすっ……!」」
そんな、ラリーの姿を間近に見てふたりの吹き出した笑いが重なる……。と、ふたりとも突然花が咲いたような満面の笑顔でお互い見つめ合い目配せすると同時に立ち上がってラリーに飛びかかるように抱きついてきた。
「ラリー…よかった! よぁっかった! ぐすっ…よかった!」
サギが『ご主人様』からいきなり『ラリー』に呼びかけを変えてさらに泣き出し始めた。その横でウギも涙目になっている。
「えっ……何? どうしたのふたりとも……サギにウギ…あっ!」
ちょうどラリーが片膝をついた中腰状態のところに、ふたり同時に勢いよく抱きついたものだから、彼はその勢いに押されるかたちで後ろに倒れ込んだ。ふたり共そのまま彼にしがみついた状態で一緒に倒れ込み、ちょうどラリーを押し倒すような勢いでふたりの身体が彼の身体にさらに密着する。特にラリーの顔のあたりにちょうどふたりの豊満な胸が押しつけられていて、サギは薄着だしマギは露出が多いしそんな状態で押しつけられたら……彼もしんぼうたまらん状態でありましたよ、羨ましい。
――グラビアアイドルみたいなスタイルのふたりだからその密着感は極楽状態で、ふあふあのむにむに! しかも甘い香りが鼻腔をくすぐる……この感じ思い出したよ! そうだ! おまえら! わかった!
「思い出したか……ラリー、お主の真名を! 今、ウギと呼んだの…百年ぶりじゃよ! ほれほれ! どうじゃ、久方の感触は……んっ」
「私達に抱きつかれて、やっと思い出すなんてラリーはやっぱりラリーですね……まあ、百年前もしょっちゅう抱きつかれては顔を真っ赤にして這々の体で逃げ回ってたものね! この、むっつりスケベ!」
サギは泣き笑いながらも文句を言ってきた。
確かにサギ・ウギの身体の感触をラリーは身体で覚えていた……もとい、ふたりの肌の触感を彼の肌が覚えている、と言うか懐かしさがこみ上げてきていた。
彼の右には常にウギがいたはずだ、そして左にはサギがいた、そうだそんな旅を彼等はしていた。ラリー達は世界を旅していた……いつだったろう。
――百年前だって……その間はどうしてた!
それと、なんとなくだがもうひとり足りない様な気がしている。なんか抜けている気がする……なんだろう、この喪失感は?




