【18-1話改稿:サギーナの日記編(はじめまして)】
前回の一人称主人公表記から改稿してみたいとちょっとづつですが、弄り直し始めました。本来のシナリオは変わらない予定ですのでご容赦くださいますようお願いいたします。
ここの改稿はちょっと……<(_ _)>
――この日記を読んで頂いている皆さん、私サギーナ・ノーリと申します。なんでって思っている方もいらっしゃるでしょう。私、日記が趣味なんです、宮廷魔術師なんか遣っている豪腕な女の娘と思っているそこのあなた、そうあなたです。人を見た目で判断してはいけませんことよ。日々の出来事を就寝前に日記につける事で私の中で今日の出来事の消化をしているんですの。寝る前に……消化する様なことをしてたら太りますよっ……って思った、はぃ! そこのあなた! 後でお仕置きですから……私、記憶力には自信がありますから! あとそれと乙女の日記の盗み読みですから、これは……その事をしっかりと肝に銘じて、呉々(くれぐれ)も、世間に言いふらしたりSNSでネットにアップしたらだめですよ!(んっ! SNSって何? なんでそんな言葉を思い出すのかしら? あれっ! 私どうしたの~っ?)
ラリーが護衛付き馬車隊の各構成を色々と観察すると、彼の所属する小隊が護衛する対象はご令嬢の乗った馬車で其れには、ラリーが視たてた通り宮廷魔術師団としてサギが同乗していたようであった。そんな彼女の独り言をもう少し覗いてみることにする。
『魔術師っていったって、所詮は身体が資本で体力、魔力勝負のこの世界ですから、いつかは精も根も尽き果て、奮い立つことの出来なくなった身体が既に役に立たない時も来るでしょうよ。そんな時はこの日記を元に小説でも書いて暮らしていこうと思っているの、ふふっ。
私が生まれたのはベッレルモ公国から遙か南の彼方の王国でした。ベッレルモ公国のように裕福でも無くとても小さな貧しい王国でしたが、領主の王様はそれはそれは国民に優しく常に公平で、領民すべての民に愛されているそんな国王様だったの……にぃ……。
そんな小さな幸せが崩れ去ったのは、隣国からの侵略戦争だったわ。裕福では無く小さき王国でしたがたったひとつ貴重な魔石が其処ではとれたのです。その魔石は国民すべてに幸福をもたらしてくれる奇跡の魔石と呼ばれていたのですが、其を憂いた隣の国王が魔石欲しさに侵略を始めたのでした。争いそのものが嫌いな私たちの国王様は、自国の軍隊を大きく育てていく事を良しとしていませんでしたので、軍隊も弱小で隣国からの侵略戦争は一方的な蹂躙戦となる状況を呈していたんです。
その時、私の父も母も戦争の犠牲になって亡くなりました。
私が七歳の時です。人生の悲しみの頂点はその時に知りました、悲しみが深いほど怒りの魔性が現れるのですね……私が魔力を帯びるようになったのもその時からです。元々碧眼の血縁で魔力が有ってもおかしくない家系だったそうですが、父母にはそんな能力はまったく現れ無くて普通の人達でしたのに。祖父母の系統に魔術師がいたらしく、隔世遺伝だと後から親戚筋の叔父に聞きました。
魔術の勉強もかねて父母が亡くなった後は、お金も少しは父母が残してくれてたから孤児院と魔術学校を併行して開設していた、このベッレルモ公国の聖都テポルトリの公立宮廷魔術学校に入校したの。
勉強はそれはそれはしたわよ、死にものぐるいでしたのよ。人間って本当に土壇場でやる気になればなんとかなるものと解ったのもこの時からでしたわ。
そんな風に生きてきた私だけど悪い事ばかりでは無かったの。
十年間の魔術の勉強でなんとか聖都のギルド本部でCランクの許可書をもらえるまでにはなったけれど、学校を卒業した後の宮廷魔術師団への入団では、結構びりっけつでボーダーラインぎりぎりでの採用だったみたい。魔術はお得意でも武術がおさむいのよ! そのお陰でか入団後は新人構成主体の魔術師団のグループ割りに入れて、周りのお友達も似たような経歴でしかも皆、女の娘ばかりのかしましい集団だから寂しさなんか感じている余裕も無くなっていたのかしら?』
次回、【18-2話:サギーナの日記編】を掲載予定です。




