【★78-3話:ウギの小太刀の威力!】
小説家になろう運営事務局より
『当該小説を確認致しました結果、・18歳未満の閲覧に不適切と判断される性描写が存在すること』
との指摘がありました。但し運営事務局より該当表記場所の具体的指示は得られ無いので当方でそれらしき表現の項の見当を付けて改稿をしました。
初稿については『ミッドナイトノベルズ』への移動を行っています。
https://ncode.syosetu.com/n1050en/124/
俺はウギの部屋に戻るヴァルと別れてマギの部屋を再び訪れた。
マギの部屋の扉を軽くノックして返事を待った。
「マギ、ラリーだ」
「はい、どうぞ開いているわよ」
マギの返事はまだ何となくだるそうな響きを持っていた。
俺は扉をゆるりと開けて中に這入っていった。部屋の中でマギはまだベットの中でうとうとしていた様だった。
「あっ、悪かった。まだ、寝ていたね」
「ううん、いいのよちょうど起きたところだから――ねぇ~っ、ラリーちょっと来て!」
面映ゆそうに毛布の中で身を捩りながらマギが鼻に掛かった甘い声で俺を呼んだ。
俺も訝ることも無くマギが横になっているベットの傍らに腰を降ろして座ったと、そのタイミングでマギが勢いよく毛布を剥いで俺の上にのし掛かってきた――で、毛布の下の彼女の身体は生まれたままの姿で……要は素っ裸だったよ、え~っ!
「なっ! マギっ! こらっ!」
俺はいつものことながら無防備だった事を恥じたが、それ以上にマギは恥ずかしくないのか?
「いいでしょ~う、ちょっとくらい、ねぇ~っラリーってば」
咄嗟のことに対処出来ないまま、俺は仰向けの状態でマギに組み伏せられていた、俺の胸の上に顔を載せる様にしてマギはその裸体を重ねて二人の躰すっぽりと覆う様に毛布を羽織ってくる。
「おねがい――暫くこのままでいいから、あっ! 違うわよラリーが私を抱きたいのならそれは凄く嬉しいことだから遠慮はしないでいいからね」
そんな事をマギは言ってくる。
遠慮ってさ~ぁ、マギさん此の状態でサギとウギが来たら拙いでしょう。心の中でそう俺は思っていたが……。
「あぁそうね、お二人さんのことが気に掛かるのなら大丈夫だからね――扉に魔力鍵と結界を掛けておいたわ、暫くは二人でこうしていても大丈夫だからねぇ――ラリー? いいわよ? それともやっぱり私に……魅力が足りないの? 魔族は嫌っ? 年上はダメ? それとも……」
マギの言葉が絶え間なく問いかけてくるのを止めたいがため、俺はマギの頭を抱きかかえてその唇を素早く奪った。
「ん~っ」
鼻に掛かった甘い吐息がマギの口から漏れ出してくる、その吐息ごと俺は彼女を熱い接吻で封じた。
暫く二人の唇が重なりあい、お互いの舌がむさぼる様にそれぞれ口の中を行き交った。其れだけでもう俺の頭の中は真っ白になっていく――このままマギの匂い立つような色香に溺れていくのも悪くないと思い始めていたが――。
「んっ~っ」
と、マギの二度目に濡れた吐息が聞こえた瞬間にハッとして俺は我に返る事が出来た。
「――わるい――決してマギに魅力が無いなんて事は無いよ、でも――今の俺ではまだなんだ」
「――んっ! ラリーはいっつも『わるい』って謝るのよね――まあ、まだって言う事は期待していてもいいわけよね、それじゃぁ今はいいわよ許してあげるわ是くらいでね、私の魅力もそこそこってわかったから……」
「う――っ!」
それはそうでしょ俺だって男の端くれでは有るのだから――そう言いたい言葉を我慢して飲み込む。
「でも、まだ暫くこのままでいてくれる? 私はまだ魔力が足りないの、こうしているだけでもラリーから漏れ出る魔力を貰えているのよ、ねっ」
そんな風に俺の胸に吸い付く様に唇を付けながら喋ってくるものだから少しくすぐったい。
「くすぐったいぐらいがちょうど良いのよ……がまん、がまんねっ!」
そう言うマギの栗色の髪の毛を左手で撫でながら俺は魔力の急速回復においての対処方法の極技を思い出していた。セット婆さんから其れを聞いた時は、ちょっと言うかまさかの対応とは思っていたが……其れとこの方法は急速な魔力注入に為る為、並の魔導師なら魔力酔いを起こしてしまうが――マギなら大丈夫だろう。そう考えながら空いた右手で彼女の左脇から肌理の細かい彼女の肌の感触にドギマギしながらも背中に渡って其処を探した。そうして見つけたマギの背中の魔力ツボに右の掌から直接純度の高い魔気を俺は一気に流し込こむ。
「えっ、な……何っ」
今まで経験したことの無い様な強烈な魔気の流れを突如受けてマギはその身体を大きく反らせたまま白目をいてその意識を手放す――と俺の胸の上にそのまま倒れ込む様にして気を失った。
「ごめんねマギさん――俺もこのまま暫く裸の君を抱いていて気を確かに持っている自信が無いんだよ、この魔力注入はちょっと強引だったけど許して下さい」
そう気を失って寝込んでいるマギに耳元でそっと囁くように謝った俺はそそくさとベッドを抜け出す。
部屋の扉の魔力鍵も結界もマギが気を失っていることから既に霧散していた。部屋を後にする前にマギに謝罪の一文と相談したかったウギの件を書き置く。確かにウギの件でマギにお願いする事も魔力を消費する内容なので今のままではマギにお願いする事は憚られた。俺の魔力を強制注入したので満タンの魔気でマギが復活するのを待つことにしよう。
それにしても自分で言うのも何だが――俺の魔力供給源の限界は何処にあるんだろう? 自分の事だが未だにわかっていなかったのが少し怖かった。まあ、この事はいつかはわかるだろうから今悩むことは止めておいた。
そっと扉を開けて俺はマギの部屋を後にしてサギとウギを呼びに出向くことにする。
と、最初にウギの部屋を訪れてみたが其処には既にサギも一緒に居て俺が来るのをふたりいやヴァルを入れて三人で待っていた様だった。
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【小説家になろう運営事務局より『当該小説を確認致しました結果、・18歳未満の閲覧に不適切と判断される性描写が存在すること』との場所と仮定して此処の文章の改稿しました。
本項の初稿については『ミッドナイトノベルズ』―『n1050en/英雄たちの回廊(R18指定)』への移動を行っています。】
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次回【79-1話:ウギの小太刀の修行相談!】を掲載いたします。