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異能力者達の能力事情  作者: チスペレ
8月12日~13日 光輝
7/83

高校生能力者の歓迎会準備

誤字脱字は気にせずに軽い気持ちで呼んでください。


 5時25分

 スーパーマーケットでの買い物を済ませた帰り道。両手にはお菓子や飲み物でいっぱいになったビニール袋。 あと少しでアパートに着く。

 レジの所でお金を貰ってなかった事に気づいたが、一晩泊めてもらったしその位は仕方の無いことだろう。

 そんな事を考えているとアパートに着いた。階段を上がり、優子さんの部屋へと向かう。

 「優子さーん、おつかい終わりましたー」

 両手が塞がっていたため声で優子さんを読んだ。部屋の中からドタドタと足音が聞こえるとすぐにドアが開いた。

 「おかえりー」

 「ただ今戻りました」

 「おお、重そうな荷物だね」

 僕は玄関まで入ると荷物を置く。

 「ついでで悪いんだけどさ、真を呼んできてもらえるかな?」

 「真さんですか?わかりました」

 僕は廊下に出て、奥の真の部屋へと向かい、扉をノックした。……返事はない。もう一度、前より強くノックする。

 「ごめん…寝てた……」

 朝と変わらない眠そうな目、ボサボサな髪だ。

 「えっと光輝?だっけ?そろそろ歓迎会?」

 「はい、そろそろかと思います」

 真は頭を掻き、大きくのびをする。

 「じゃあ、行くか。ちょっと待ってろ、着替えてくるから」

 そう言うと真は扉を力いっぱい蹴る。扉はこれ以上開かないという所まで行き、真は部屋の中へと走って戻る。扉は徐々に閉じていき、完全に閉じるという所で真が戻ってきて再度扉を蹴った。真は息が荒くなっていてるが服は着替え終わっているようだ。

 「よし……行こう…」

 とても苦しそうに言うと、真は肩で息をはじめた。

 「……あの…今のは何ですか?」

 尋ねると真は手の平をこちらに向け待ってろとジェスチャーをした。息が整うと真は説明をはじめる。

 「ドアと俺との勝負だ…」

 「勝負ですか……」

 「ああ、ドアが閉まる前に俺が戻ってきたら俺の勝ち、戻ってくる前に閉まったら負けだ。今回は同点かな?これで4563勝3629敗523引き分け」

 やり過ぎだろ。

 「その勝負は毎回やってるんですか……?」

 「いや、暇な時はいつもやってるよ。たまに一日中とか」

 ……やっぱりこの人はどこかおかしい。頭のネジが1本どころか数本飛んでいるのかもしれない。

 「よし!改めて行くか」

 真は歩き始めると優子さんの部屋の前まで行き、扉を開けた。

 「姉御、おじゃましますね」

 「おお、よく来たね。奥の部屋でやるから」

 優子さんに案内されるまま昨日寝た奥の部屋へと向かった。

 奥の部屋には朝の机が設置され、その上にはたくさんの料理が置かれている。

 「おー、豪華ですねー」

 真が口元を拭う仕草をする。

 「ところで真。まだ誰も来てないんだけど、ちゃんと連絡したの?」

 「返信は来てないけどメールはしましたよ」

 「じゃあ、まだ仕事なのかな?」

 「とりあえず待ちましょうよ。まだ5時半ですよ」

 「そうだね」

 そういう訳でメンバーが揃うまで待つことになった。



 

 6時35分

 一時間がたった。しかし、誰も来ない。この一時間、最初は雑談をするも、メンバーが揃っていないため盛り上がりにくく、次第になんだか気まずくなり沈黙が流れていた。その沈黙を破ったのは優子さんだった。

 「真、本当に送ったんだよね?」

 真は何も言わず携帯を開き証拠を見せる。

 「ホントだ。送ってある…。」

 すると、優子さんがポケットから携帯を取り出した。

 「ちょっとロマーヌちゃんに電話かけるね」

 優子さんは携帯を操作すると耳にあてた。

 「………あ、ロマーヌちゃん?うん、優子だよ。でさ、今日歓迎会やるの知ってる?……あ、知らない。そう私の家で、うん、悪いけど影山いるか確認してきてもらえる?お願いね、じゃあ後で」

 優子さんは携帯を耳から離すとポケットにしまい、ムッとした顔で真の方を見る。

 「知らないって言ってるどけど?」

 「え?ちゃんと送りましたって、もういっかい見せましょうか?」

 その時、玄関のドアが開く音がした。

 「速いね、本人来たみたいだしまあ、いいか」

 真は携帯を見てもう一度確認しているようだ。

 「ロマーヌー、奥の部屋だよー」

 優子さんが部屋の中で言う。

 ドタドタと足音がしたと思うと、トアが開かれた。そこにいたのはブロンドでショートカットの綺麗な髪の少女。鼻は高く、目は少し緑色。どう見ても日本人ではないこの娘がロマーヌだろう。

 「影山のやついた?」

 「イナカッタゾ」

 ロマーヌが片言な日本語で言い、机の前に座る。どうやら、日本語は通じるようだ。

 「ねえ、ロマーヌちゃん。俺のメール届いてる?」

 「メール?」

 ロマーヌが携帯を取り出し確認する。

 「……迷惑メールニハイッテイタ」

 「俺のメールは迷惑メールに含まれてるの!?」

 真が机に乗り出しロマーヌへと顔を近づける。

 「ウルサイ!チカヨルナ!」

 ロマーヌの右ストレートが真の顔面にめり込む。真はその衝撃で後ろへ倒れ床で頭を打った。

 「痛ってえな!そこまでやる必要はないだろ!」

 ロマーヌは腕を組みフンッと鼻で笑う。少し荒っぽい性格なのかもしれない。

 「それで、ロマーヌ。そこの子が今日の主役だよ」

 優子さんが僕を指さす。そして、ロマーヌがこちらを見た。外国人にこうも見つめられたのは初めてだ。そして、さっきの真の件もある、いきなり殴ったりはしてこないだろうか。しかし…

 「ロマーヌルロワ、下ノカイニ住ンデイル」

 予想とは全く違い笑顔で右手を差しのべた。僕もそれに応じて手を握る。

 「一ノ瀬光輝です。よろしくお願いします」

 手を握るとロマーヌはニコッと笑った。とても可愛らしい笑顔で天使と錯角するほどだ。

 「じゃあ、影山いないみたいだし、始めちゃおうか」

 これが合図となり僕の歓迎会が始まった。


ロマーヌのセリフは話の中でも特に読みにくいですね。ゲームとかでロボットが話すとあんな感じになりますが、自分はそういうセリフは読み飛ばします。だって読みにくいんだもん!でもロマーヌのセリフは我慢して読んであげてください。

今回の話で歓迎会も終わらせようか考えましたが次回に伸ばしました。多分、あと2話くらいで光輝の話は一時終了になります。

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