表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異能力者達の能力事情  作者: チスペレ
8月12日~13日 光輝
2/83

高校生能力者の放浪

今回も文法ミス、誤字脱字があると思うので、見つけてもあまり気にせずに読み進めてください。


20170416 修正

8月12日午後11時15分

 

 家を飛び出してから数分がたった。勢いに任せて飛び出してきたはいいがこれからどうしようか……。

 僕は今、先程の公園のベンチに座って今後について考えていた。

 時計は既に11時を過ぎている。このまま出歩いていれば補導されてもおかしくない。

 とりあえず、今持っているものを確認することにした。急いでつめてきたので中身もまともに確認してこなかったのだ。

 あの時の半分やけになってた自分よ、少しはまともなものを入れておいてくれ!

 まず出てきたのは財布。これがなかったらヤバかった。現金は5万円といったところだろうか。五万円で何日生きていけるだろう。


 次は衣服。2日分位は入っている。あと今着ている服と黒色の薄手のパーカー。


 3番目はケイタイ。これは忘れないだろう。しかし、解約されたら使い物にならなくなる。無いものと考えてもいいかもしれない。

 

 4番目は歯ブラシセット。お泊り会かよ!これはどっちでもよかったか?

 

5番目は文房具とノート。塾に持っていったのをそのままにしていたらしい。

 

6番目…………と行きたかったがどうやら文房具とノートで終わりのようだ。財布と着替えがあるだけまだましだが、他にも持ってくるものがあったような気もする。

 

 次に考えるべきは今日泊まる場所だろう。現金的に考えてもお金のかかるホテルなどは論外だろう。ファミレスなんかがいいかもしれないが、何か注文しないといけない。収入源がない現在、可能な限り金はつかいたくない。

 となれば、無料で泊まれる場所だ。友達の家が思いついたが、自分の家にも戻らないつもりで出てきたのに友達の家には行くというのもなんだかおかしな感じがする。根本的に今から行っても迷惑だろう。

 

 うーん、ダメだ。無料で泊まれる場所なんて思いつかない。 これは野宿するしかないだろうか。野宿するにしても場所はどうしよう、公園みたいな目立つ場所では補導されてしまう。できるだけ目立たない場所がいいだろう。そしてできるだけ安全な場所。そんな都合の良い場所があるわけがないと思うっていたが、よく考えれば近くに1つあった。




11時30分

 僕の前にはとてもボロいアパートが建っている。 壁の表面にはつたがまとわりついていた。

 今日はここの敷地内で寝させてもらおう。不法侵入などが気になったが、ここは人が出入りしているのも見ないし、人がいるとしても早朝にいなくなれば誰も気づかないだろう。

 敷地内に入るってすぐの所にベンチが置いてあった。錆びているが今日はここで眠ろう。自分の能力を役立てる方法は明日考えることにした。  横になると不安と後悔が襲ってきた。これからどうしよう。どう生きていこう。勢いにまかせて出てくるんじゃなかった。布団で寝たい。なぜこうなった…………。


 「おーい、君何してるの?」

 

 僕は声をかけられたのだ。まずい、警察か?

 

 恐る恐る目を開けるとそこにはメガネをかけたミディアムヘアーの女性が眉を寄せて僕に顔を近づけていた。

 

 「おきたね、何してるの?」

 

 ここの住人の人だろうか?少なくとも朝まではバレないと思っていたが5分もたたずに見つかってしまった。

 どうしようか。やはり、謝って出ていこう。そう思った時だった。

 

 「夏だからって外で寝たら風邪引くよ。中に入れてあげるから泊まっていきなよ」

 

 え?

 

 「君困ってるんでしょ?今日は泊めてあげるって言ってんのよ」

 

 聞き間違いではないらしい。この人は僕を泊めると言っているんだ。

 

 「いや、でも……」

 「もう……、野外泊する少年をほっとける程私は非道じゃないの」

 

 そう言うと僕の手を取り連れていこうとする。僕はわけがわからないまま、引っ張られ、アパートの階段を上がり、着いたのは二階の3つあるうちの真ん中の部屋だ。

 

 「ここだよ」

 

 何も言えずに連れてこられてしまったが、今からでも断った方がいいだろう。

 

 「やっぱり結構ですよ、迷惑でしょうから」

 「いいのいいの、入った入った」

 

 彼女はドアを開けると、僕を押し込んだ。意外と力はありそうようだ。抵抗する間もなく家に入れられる。中は思ったよりも広いようだ。

 

 「そこの奥の部屋使っていいから」


 彼女は指で場所を示すと、僕をそこまで押していった。

 

 「じゃあ、私は寝る」

 

 そう言って彼女は玄関近くの部屋に入った。

 …………何が起きた!?

 

 部屋にはラジオと座布団が1つ置いてあった。とりあえず眠る場所は確保したらしい。いや、今はそれどころじゃない。状況を整理しよう。

 女性に声をかけられた。

 家に連れてこられた。

 この部屋に入れられた。←イマココ

 

 これだけだと犯罪まがいの監禁みたいなことをされている。さっぱりわからない。僕はこれからどうなるのだろうか。

 「あ、そうそう。夜這いしようとするのは結構だけど、あなたが何の能力を持ってるにせよ、この家じゃ私には勝てないからやるだけ無駄だと思うよ」

 

 家の持ち主であろう彼女がドアの隙間から顔だけだして言い、再びドアを閉める。

 やっぱりわけがわからない。

いや、ちょっとまてよ?あの女が言った言葉を思い出そうと脳内カセットテープを再度確認する。「あなたが何の能力を持ってるにせよ……」

 やはり能力といっている。

 これは僕が能力者だと気づいてるということか?なぜ能力者だとバレた?

 彼女も能力者で僕と同じように能力者かどうかわかるのだろうか?

 考え始めると、好奇心が押されられない。何にせよ寝る前に確かめた方がよさそうだ……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ