表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/66

【炎竜】

彼らと出会って二週間くらいか。


通常業務の見回り中に今日も平和でいいななんて同僚と話をしていた。

ちょうどその頃、軽装騎士の駆る早馬が街中を駆け抜けていった。


軽装騎士は急所を守る最低限の武具をつけた早駆けができる装備の騎士だ。見た目で判るように頭にトサカ、肩に赤いマントを掛けているので、俺の中のなりたくない職業第一位になっている。


早馬までだした内容は、炎竜が火山帯に確認されたとの事。


炎竜に限らず炎を操る竜種のほとんどが育ちきるまでマグマの中で過ごす。


それが、数ある魔物の中でも本物の化け物たる所以なのだが、成竜になって出てくるまで発見が出来ない炎竜だが、マグマから出てひと月程度ならまだ表皮が安定しておらず軟らかい(・・・・・)冒険者…ヒトの力だけでも今ならなんとかなる。


もちろんそれなりの被害はでるが、表皮が硬い鱗になるまでに約半年かかる。

ここから火山帯まで早馬で約4日。馬車で一週間歩きで二週間?よくわからないがそんなとこか?


◇◇◇◇


そしていまは、馬車に揺られる事一週間だ。


そうなのだ、俺は長い行列を作っている馬車の中の一台に乗せられていた。


騎士で構成された騎馬隊が先頭としんがりを務めるような、現状で国が出せる最強の部隊の中に俺が混ざってるのはなんでだ?


「…もし、俺がこの戦いで死んだりしたら私物は全てクインテットに預けてくれ。」


貴重品はないけど、ちまちま貯めたお金とかあるからな。


「その時は、国ですら堕とされるでしょうな。」


茶化すなよ護衛騎士様、こちとらワリと本気で言って……なんで真剣な表情してんだよ。

滅びるとか炎竜っそんなに強いのか?



「ふん、倒れるくらいでしたら、後ろに下がってくださって結構。」


同席している近衛騎士様の言質を頂いた?


「赦される状況でしたらそうさせていただきます。」


手練れを集めた部隊だからペーペー(新米)と呼ばれる者はいない。兵士も隊長階級と他はほんの一握り。

全戦力の半分近い近衛騎士と冒険者の混成部隊。招集されたのは有名な冒険者との話しだが、冒険者なんか見てもわかんねぇよ。


勇者がやけに興奮していたりするが、あれは見たことのない物への興味だな。


初陣は死にやすいから無茶すんなよって声かけたんだけど、何にも聞いちゃくれねぇ。


それどころか、前に話していたゲーム風モンスターか否かに議論が集まっているんだよ。


ちなみに今回野営地点で自炊する予定だったので自作の小弓を持ってきているので俺がいるグループは夕食がたまに豪華になる。

大概がダシがでる程度小鳥かハトしかとれないけどな。

当たりどころさえ良かったらイノシシくらいはこの小弓で狩れるんだけど、あいにくそこまで運が良くない。


帰りはもう少しゆっくりだと言ったからなんか狩りたい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ