焦燥《ディオラクスside》
長い間、更新を疎かにしてしまいごめんなさいm(__)m
瑠璃の王妃ばかりに集中してしまい、放置してました。
これからはこの作品も更新していきたいと思います。
エンドレシアに向けて出発したディオラクスと国王で相棒のハルジオ。
特にハルジオは久しぶりの遠出にはしゃいでいた。それはもう煩い煩い。
『煩いぞハルジオ。もう良い年をした大人の男が子供のように騒ぐな。』
「お前には分からんだろうが、永遠と減らない書類の山と魑魅魍魎の狸親父共と顔を会わせなくていいという解放感に浮かれずにおれるか?!」
『……中には容姿の良い臣下がいるだろう。』
「が、全ては男だ!!」
『では、そろそろ王妃を迎えたらどうだ?』
「あんな血筋だけの女など嫌だ。外見だけは極上なのに、我が儘だし、煩いし、何より臭い。香水をあんなにかけなければ臭うのかって……。」
『……我が儘な。』
「お前は良いだろうさ。後宮に行かなくていいんだから。俺は献上された女共のご機嫌取りのために嫌々渡らされているんだからな。」
『その事に関しては同情してやろう。が、早く王妃を決めないと血をみる結果になる。』
「分かってるさ。」
ハルジオはディオラクスが認める賢王だ。だが、彼は王族に珍しい愛を求める人間だった。王妃くらい愛する人を迎えたいと中々情熱的な所がある。ただ、貴族のご令嬢でハルジオを惚れさせるような人間はまだ現れていない。ハルジオの好みは人を気にかけ、優しく慈悲深い、笑顔が可愛い女だそうだ。まあ、民を一緒に気にかけてくれる同士を欲しているのだろうとディオラクスは思っているのだが。
「そろそろエンドレシアに着くな。……それより、なんか森が妙に静かだよな?」
『……魔物や動物共が皆怯えているのだ。俺の存在のせいでないことは確かだ。』
「……もかしてあのドラゴンの噂は本当なのかもしれないな。シルグランド王国がドラゴンの逆鱗に触れたと。そのドラゴンによる影響と考えられないか?」
『……可能性ある。ハルジオ、しっかり捕まっていろ。ドラゴンと接触した場合、戦闘回避するから荒く飛ぶ。』
「分かった。……もし、本当にお前の仲間だとしたら平和に仲良くなりたいものだな。それに女であることを願う!」
『お前の頭の中は女しかいないのか?』
「違う!お前にやっと伴侶ができるからだ!ドラゴンはもうオスは間に合ってるだろう?」
『……ふん。』
ハルジオはニヤリと悪どい笑みを浮かべた。よしよし、どうやら平常心に戻ったようだな。ディオラクスは無自覚だったらしいが、ハルジオから見れば焦っている様子だった。この森の異常にもしかしたらディオラクスは同胞の何かを感じ取った可能性がある。だからハルジオはディオラクスに冷静になるように半分冗談でからかったのだ。
冷静さを無くすとこの危険なエンドレシアでディオラクスといえど危険に晒される。それはハルジオにとっても同じこと。何があるか分からないからこそ冷静に対処しなければならない。
でも、早くドラゴンの、それも女に会いたいものだ。きっと美人に決まっているのだから。




