表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
139/177

苦しき日々⑥

 にやにやしながらロバートは、立ち上がった。


「俺はお前をもっと見てみたい。お前がどうなるか見届けたい。よって俺はお前に付いて行く」


 ロウマは驚いた。自分に付いて行くなんて、ロバートは正気なのだろうか。


「ロバート、当主のお前がいなくなったら、ライナさん達はどうなるんだ?」


「安心しな。みんなで行くんだ」


「みんなだと?」


「当然です、師匠。私は師匠が行く所はどこまでもお供しますよ。なんといっても、私は師匠の未来の花嫁なのですから」


 シャリーが胸を張りながら、堂々と言ってのけた。


 ロウマは聞きたくない箇所があったので、そこは聞き流しておくことにした。


 ロウマの横のナナーと真正面のアリスが、恐ろしい形相でシャリーをにらんでいた。下手をすれば、青白い炎が二人から上りそうだった。


 とりあえず三人は無視してロウマは話を進めることにした。


「お前の民兵はどうするんだ?」


「心配するな。あいつらも連れて行く」


「連れて行くといっても、彼らにも生活があるぞ」


「最初に言い忘れていたけど、あいつらは実はこの地の人間ではないんだよ。みんなわけがあって、故郷を捨ててさまよっていた流民ばかりなんだ。だから、この土地に対して未練なんかないはずさ。みんな俺が行くと言ったら付いて来るはずだ。道中危険だから、鍛え上げた民兵がいた方が助かるだろう」


 どうやら付いて来るなと説得するのが無駄なようだ。深い溜息をついたロウマは承諾することにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ