表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

オススメ作品(コミカル系、シュール系)

けっしてNintendo Switchで遊んではいけない部屋

しょーもない内容です

 親友の美沙が一日だけマンションの部屋を留守にするというので、私が留守番をすることになった。

 留守番とはいっても、じつはお願いしたのは私のほうだ。彼女の豪華なマンションの部屋にぜひとも住んでみたかったのだ。


「置いてあるものは動かさないでね。ゲーム機は好きに使っていい……けど」

 美沙はそこで言い淀んだ。

「ごめんね。プレステ5は……ないの。プレステ4と……Nintendo Switchしかないわ」


「じゅうぶんよ!」

 私は心からそう言った。

 自分の部屋にはセガのドリームキャストしかないのだ。イマドキのゲームができることにワクワクしていた。


「だけどね……」

 美沙は、言いにくそうに、言った。

「Nintendo Switchではけっして遊んではダメ」


「ええっ……? なんで!?」


「大変なことが起きるわ」


 それだけ言い残すと、美沙はおそろしい顔を残像のように私の瞼に残し、私を残して出かけていった。私は取り残された。(『残』、多っ)





 プレステ4の電源を入れた。

 電源ボタンが小さくてわかりにくかったけど、猫が踏んづけたら青いランプが点き、自動的にテレビの電源も入った。


 インストールされてる中からセガの『シェンムー3』を選んで遊びはじめた。ドリームキャストで2まではやっていたので。


「なんか……ドリキャスのやつのほうが面白かったなぁ」


 プレステ4に対して失礼ともいえる感想を、私は吐いた。


 そしてふと、もう一台のゲーム機、神棚に飾られているNintendo Switchに目を向けた。


「Nintendo Switchで遊ぶと……どんなことが……?」


 好奇心が私を突き動かす。人間、『してはいけない』と言われるとしたくなるものだ。

 私は神棚からそれを掬い取ると、電源アダプターを探し当て、コントローラーを繋いだ。タコの足のような配線を引きずり出し、センサーで顔認証すると、なんだかよくわからなくなった。


「これ……、どうやって遊ぶの?」


 私が聞くと、それに答えるように、作者が怒鳴った。


「Nintendo Switchでは絶対に遊ぶなって言ったでしょ!」


 作者はNintendo Switchで遊んだことがないので、描写ができなかったのだ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
面白かったです~! 予想もしてなかったオチで、しかも完全同意の内容だったので大笑いしました! 私はスーファミなら姉妹のを借りて、ゲームしたことあります。 すぐにマリオが負けたので、二度と触りません…
メガドライブ・ミニの1と2を持ってる者が来ますた(#^.^#)
"残"への突っ込みのところで、もう笑ってしまっていました。(ᵔᴥᵔ) 確かに一回キリの作品かもしれません・・・作者としましては、ものすごく共感いたします。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ