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ep2-1:職業結婚〜転職(結婚離婚)を繰り返した可南子の場合~

可南子は子供たちを見つめながら、ふと思い返した。


「私が選んだ道は成功だったな」と。


子供たちを育てるため、金持ちを見つけては結婚し、離婚を繰り返した彼女の人生は、愛を求める物語というより、親としての使命に追われた戦いだった。


最初の結婚


可南子21歳、就職先で知り合った営業マンの浩司と出会う。


浩司は可南子より4歳年上でひょろっとした170㎝ぐらいでおとなしい感じの男性。


仕事も普通で特に目立つところはないが、お互いにとって居心地の良い存在だった。


知り合って1年後に結婚し、翌年23歳のときに長男を出産。


裕福ではないが穏やかな幸せを手に入れた気がした。


可南子はあまり恵まれていない家庭で育ち、就職を機に飛び出してきたため両親とは疎遠になっていた。

だから年上の浩司は安心して頼れる存在だった。


子育ては可南子が思っていたよりも大変で、ミルクや夜泣きに振り回され疲れてしまっていた。

元々家庭的ではない可南子は離乳食を作るだけでも精一杯で、大人の食事にまで気が回らない。


頼りにしていた浩司は仕事が忙しく、帰宅が11時を過ぎることもあった。


それでも休みの日には家族で出かけたり、家でのんびり過ごすなど浩司との生活には満足していた。


ところが、1年も過ぎると浩司との関係がギクシャクしてきた。


家事が苦手な可南子の専業主婦っぷりに浩司が嫌気がさしてきたのだ。


可南子は料理も苦手、掃除も下手、家計を任せるのにも不安を感じるようになってきた。


仕事で疲れて家に帰っても美味しくない食事、出来合いが並ぶ頻度も少なくない。

そのうえ散らかった部屋が待っているとなればうんざりするのもわかる。


息子は可愛いけれど、可南子がいる家には帰りたくないと思うようになってしまったのだった。


あっという間に愛情が冷めてしまった浩司と可南子の結婚生活は2年で破綻。

息子は可南子が引き取ることになった。


可南子は浩司からの養育費と少しの慰謝料、母子手当で息子との生活が始まった。


家事が苦手と言っても可南子の子供に対する愛情は本物。


どうしても息子に良い暮らしをさせたいと思った可南子は、仕事を探すより男を探す方が手っ取り早いと考えた。


より良い生活をするにはある程度の稼ぎのある男。


そんな男はどこにいるんだろうか。ましてや子連れとなると簡単ではない、と思うのが普通。


でも、可南子にはまったくそんな不安はなかった。


女から見て特に容姿が整ってるわけでもなく、スタイルも良くない、性格も華やかではなく可南子がどんな人なのか知らなければ注目を集めるタイプではない。


でも、それはあくまでも女目線の話で、男から見ると可南子のようなタイプは地味にモテる。

可南子もそれは知っていた。 私と喋ってしまえば大抵の男は関心を向ける。


数か月後、可南子は1人の男性と知り合っていた。


長距離ドライバーの敦史、可南子より6歳上のイケメン!

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