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ep1-2:20歳でタカシと運命的な出会い

勉強が嫌いな裕子は高校を出て就職。


もっと就職についてちゃんと考えたら良かったのに、高校時代のアルバイトで販売をしていたからという理由だけでデパートで販売の仕事をすることになります。


とはいえ、販売の仕事は楽しく、同年代の友人もすぐに出来て毎日が楽しかった。


20歳の裕子には好きな人がおらず「誰か好きな人いないかな~」と探している最中でしたが、職場には好みのタイプがいるわけでもなく友人たちと楽しく過ごしていた。


成人式が終わって数か月後、東京から職場に出向という形でやってきたのはタカシ。


タカシの特徴は、身長172㎝で細身のスーツが似合うスタイルのいい5歳年上の男性。


そして某有名大学を卒業しており、職場はざわついていた。

だけど、第一印象である顔はいわゆるイケメンではないため、実際にタカシを見た女の子がタカシを好きになることはなかった。


裕子もタカシは全く好みではなかったため、挨拶をする程度で気づけば半年以上が経過していた。


半年も過ぎるとタカシはすっかり職場に馴染んでおり、同僚や目上の上司、パートのおばさん連中からとても好かれていて、性格が良い人物だと誰もが理解できた。


有名大学を卒業し、営業成績も上々。老若男女問わずタカシは職場で人気があった。


いつの間にか隣にいることが多くなった裕子はあるときタカシを見て「この人と結婚するんだろうな」と感じ、自分でも驚いた。


好きだと勘違いされたくないため誰にも言えずにいたが、1年後にはタカシのことが好きになっていて、タカシも裕子のことが好きになっていた。


タカシからの告白で2人は付き合うようになり、何度かデートを重ね交際は順調すぎて裕子は幸せそのもの。


年上の彼氏で優しくて、自分の嫌なところも受け止めてくれる。

どんどんタカシのことが好きになっていくのが自分でもわかっていた。


タカシに自分のことを全部知ってもらいたいし、隠しごとをしたくない裕子は両親が離婚してることや、姉と弟がいること、幼いころの話など、別段喋らなくていいことまでペラペラと喋っていた。


もちろんタカシも家族構成や大学時代の話、楽しかったことや好きな歌手の話など教えてくれて、裕子は大満足で気分は絶好調!


そして数か月後、付き合い始めて初めてのクリスマスを終え、年末年始がやってくると、タカシは実家に顔を出すと言う。


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そんなもの?


一緒にいるんじゃないのか?と思ったけれど、確かにしばらく実家に帰っていないからまぁ仕方ないね。


東京からやってきたタカシの実家は中部地方のとある田舎。


交際が始まって1年ぐらい経過したとき、両親に紹介すると言って連れて行ってもらった。


育った環境の違いも魅力的に見え、裕子はタカシとの結婚に向けて夢を見始めてしまうのです。


タカシと付き合いだして2年、タカシは出向してきた会社を辞めていよいよ実家で働くと言う。


親の元に帰る決意をしたタカシと裕子は遠距離恋愛が始まった。


またタイミングよく世間は「シンデレラエクスプレス」が流行っており、遠距離恋愛を応援するムードになっていた。


お調子者の裕子はまるで自分が主人公になったかのように遠距離恋愛に浸り、月に1度は東京まで会いに行くという行動を取っていた。


タカシと言えば、裕子が必ず来てくれるから自分の方から裕子に会いにくることはない。

はたから見ればどうしてそんなにタカシに尽くすのかと思われているような付き合い方でした。


「自分の方が好き度が上がいい」ということは、まったく相手の負の部分が見えなくなってしまうんです。


タカシが待ち合わせ時間に遅れても「好きな人を待ってる自分」に酔いしれる。


そういえば遠距離恋愛になる前でも時間前にタカシが待ち合わせ場所にいたことはなく、家まで迎えに行っても寝ていることが多かった。


裕子は朝早くに出発して高い交通費を払っているのになぜ時間に遅れてくるのか理解ができない。

月に1回しか会えないのだから時間を有効に使いたい!


これは気持ちの温度差が大きすぎないか?


裕子の友達は話を聞いて呆れるが、当の本人がそれでも幸せなのだから言ったところでダメ出しなんて裕子の心に届きやしない。


結婚するつもりで遠距離恋愛が続くなか、裕子の親や近い友人は田舎に嫁ぐことをそれとなく反対するようになります。


環境が違う、友人がいない、頼る人がタカシだけ。


タカシがすべてという世界にどっぷり浸かっている裕子には「ノープロブレム」。。


結婚に向けての準備が始まりだした・・







結婚に向けての準備が始まりだした裕子は、この時点で引き返せるという選択肢があったはず。

舞い上がってる裕子には何も見えておらず、あとになって後悔することになってしまう。


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