ep1-1:職業結婚〜嫁ぎ先がブラックだった裕子の場合
かつて女性にとって結婚は「永久就職」と言われた時代があった。
結婚は就職先であり、人生を大きく変えてしまう一大イベント!
幸せだと思えた結婚が実はブラック企業だったなんて・・
上手に定年を迎える人もいれば、転職できずに最後までブラックなままの人生も。
どこで転職・離職すれば良かったのか、はたまた定年できずに死ぬまで再雇用・・
ブラックだとは気づかない裕子~恋愛の落とし穴~
昭和42年生まれの裕子。
大阪の一般家庭で生まれ育ち、平均身長で顔も人並みで性格は明るく前向き。
勉強は苦手だけど運動神経は中の上。
子どもの頃は活発で元気に遊び回っていた。
運動神経もそこそこ良くて、友達もたくさんいて毎日楽しかった。
中学校は学区にある3つの小学校が合体したマンモス校で、1学年11クラスになった。
裕子の小学校は元気で活発な子が多く、恋愛関係と言えばバレンタインにチョコを渡すぐらいで、小学生らしい恋物語程度でした。
高学年になると誰にチョコを渡すのか、「必ず誰かにチョコをあげようね」などと女子特有の「一緒に」があり、裕子も誰かにチョコを渡さなくてはならなくなった。
裕子のお小遣いは1日50円。
ということは誰かにチョコを渡す=1日のお小遣いがなくなる。
裕子は買ったチョコレートがどうしても食べたくて、でも友達との約束で誰かにチョコをあげないといけない。
知恵をひねった裕子が買ったチョコはキットカット。そう、パキン!と割って多い方をアルミホイルで包み、バレンタイン当日少し好感を持ってる男の子の机にそっと入れた。
友達との約束は果たしたし、チョコレートも食べることが出来た。
男の子の反応は、ご想像通り「誰か食いかけのチョコを入れやがった!」と大きな声で教室に響き渡るように叫んでいた。
(そうそう、それ私・・・)と思いながら一緒に笑う裕子。
きっとその男の子は今でもアルミホイルに包まれたキットカットを覚えてるのではないだろうか?
裕子は小学校当時、恋愛にそんなに興味があるわけではなかったが、アイドルには興味があった!
当時はピンクレディーやキャンディーズ、百恵ちゃんなどテレビ業界がにぎわっていました。
そして高学年から中学校にかけて登場したのが聖子ちゃんとトシちゃん!
この2人の登場で裕子の世界に恋愛モードが組み込まれたのです。
「好きな人がいる」
それだけで毎日が充実していた。いわゆる恋に恋してる中学生でした。
性格が明るい裕子は特別可愛くなくてもそこそこモテた。
ただ、中学校に入ったころ、「付き合う」ということに理解が出来ていなくて、買い物に付き合うとか、どこかに一緒に行くという認識しかしていなかった。
「付き合ってほしいんだけど」と告白されても「用事あるからゴメン」とトンチンカンな返事をしてしまったこともあった。
よその小学校から来た子たちは少しマセていて、「あの子たちは小学校から付き合ってるんだよ」という声が聞こえてきて、付き合うの意味を理解した・・・
付き合うの意味を理解してからの裕子は、とにかく好きな人探しをしていた。
好きな人と廊下ですれ違う、好きな人が職員室にいると聞くと走って見に行くなど、相手の迷惑を考えない恋愛モードを炸裂。
その頃から裕子の恋愛観は「自分の方が好き度が上」でした。
付き合ってと言われて付き合うのではなく、自分が好きになった人を振り向かせたいというタイプです。
*自分の方が好き度が上じゃないとダメというところが落とし穴だったんでしょうね。