おまえはここで死ね
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「んー!」
あああああああああああああああああ!!!!
「おぅえっ…ぼっぶ…!」
左腕、続けざまに左の脚が早坂によって切り落とされたキキは悲鳴と嘔吐を繰り返した。
「ママ…!ママ!!助けて…うべぇっ…!!」
「だーれも来ないよ!」
「あははははははははははははははははは!!」
少女の意識はもはや正気ではなかった。
まだ8つになる前のキキの身体は、鬼畜生によって無残な姿に変えられていく。
早坂は切り落とした少女の左腕を掴んで食べ始めた。
「あぁ…!はぅあぁぁぁあ…」
少女はその様子を見て切ない声で泣いている。
「君…はずれか」
早坂は拍子抜けしたような表情でキキを見た。
「どういうことだ…?おかしい…確かに君は…」
何が何だか分からないと言った様子で困惑した早坂は一人でぶつぶつ言っている。
「おいおいおいおい!どうなっていやがる…!500年だぞ…私の時間…くそ、まさか、あのトンボ野郎…」
その時、地下室のドアが開いたかと思うと何かが飛び込んできて早坂を部屋の反対側まで吹き飛ばした。
一瞬の出来事でキキには理解できなかったが、早坂は物凄い勢いで飛ばされ壁にめり込んだ。何が起きたか理解できないように呆けた早坂はゆっくり顔を上げると目の前にいる男に吐き捨てるように言った。
「おいおいおいおい…!君はお呼びじゃないんだけどな、化猫くん」
化猫と呼ばれたその人物は髪の長い端正な顔をした青年だった。ただ、目が血走ってすさまじい形相で早坂を睨みつけている。
「キキに何していやがる…」
キッと睨みつけた眼光は鋭く、分かる者が見たら殺気に満ち満ちていた。
「しかし、なぜここが分かった?」
「私が教えました」
その青年の後ろから現れたのはこちらも髪の長いとても美しい女だった。
「あなたは今日ここで倒します、ご主人様」
「メルか…!」
はじめは驚愕した表情だったが、みるみる満面の笑みに変わった。
「はは、そうか…そうかそうか…!君は獣族か!はは…!ひゃはははははははは!いい、いいぞ!丁度ハズレを引いて絶望していたところなんだ…!まさか、君が!」
次の瞬間青年の飛び膝蹴りが早坂の腹をとらえた。メキメキという音と共に壁にさらにめり込む。
「うべぇあ!」
青年は早坂を乱暴に壁から引き抜き放り投げた。
「鬼退治だ…」
青年は息を深く吸い込んだ。
ふと部屋の空気が凪いだ。
「変身…!!」




