表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/64

第六十三話 剣士、シン!!

 戦いが始まった!!


 巨大ガニがジャキンジャキンとハサミを打ち鳴らし威嚇してくる。

 漁師さん達も銛とかを振り回して近づく。カニも案外素早く動く。

 今回はコージさんと団長さんは普通のカニとは戦わないらしい。


 ヨッシーさんは、いつものように素手だ。

 素手で巨大なカニのハサミをつかんでぶん投げる!!

 柔道をやっていたとか言っていたので、腕力だけじゃないのかも知れない。

 ぶん投げて裏返ったカニ達を漁師さんが串刺しにしていく。

 お腹側の甲羅は背中側より柔らかいようだ。

 素手で投げ飛ばして他のカニにぶち当てたり、ハサミをねじ切ったりと大暴れしている。


 小型をわん太が全部倒してくれていたから、カニより人間の方が多い。

 複数人でカニを囲んで有利に戦っているようだ。

 中型と大型のカニを漁師さん達が次々と倒していく。

 わん太が伏せた。私に降りろと言う事なのだろう。

 わん太から降りて私はアーボさんの横に行く。


 急に海が盛り上がった!!


「出てきますよ団長!! 準備はいいですか?」


 ザバーン!!

 イソギンチャク付きが出てきた!!

 背中に大きな花の様な魔物がへばり付いていて気持ち悪い。


 両手を大きく広げ、ブンブン振り回しながらこっちに向かってくる。

 団長さんが叫んだ!!

「出てきたぞ!! そいつには近づくな!!」


 団長さんがスラリと刀を抜いた。

 今回は団長さんVSカニなのだろうか?

 団長さんは陸側、カニは海側を背に向かい合った!!

 団長さんは刀を構えて静かに立っているだけだ。

 しかし放たれる威圧感に、カニも警戒しているのかすぐには近づかない。


 回りの漁師さん達とヨッシーさんは他のカニを近づけないように戦っている。

 わん太も動かないが、じっと二人の戦いを見ている。

 気づくとコージさんの姿が見えない。どこへ行ったのだろうか?



 団長さんが動いた!!

 刀を真っ直ぐに、カニへの強烈な突き!!

 しかしカニも落ち着いてハサミで防いだ!!

 カニのハサミに傷はついていない。本物の刀でもカニのハサミに傷がつけられない!!

 二回、三回、刀とハサミがぶつかり合う!!

 身体の大きさ、重さから言うと、団長さんが吹っ飛ばされない方がおかしいくらいなのに、どれだけ打ち合っても足が地面から生えているかの様に飛ばされることが無い!!


 もちろんカニも動くので、団長さんも合わせて動き続ける。

 常に団長は陸側に背を向け、カニは海側に背を向ける位置取りで横に動いている。


 ガキン!! ガン!! ガンガンガン!!


 何度も打ち合い、カニも少し疲弊してきたようだ。

 団長さんも流石に息が上がってきた。

 回りのカニ達はだいぶ減ったが、漁師さん側にも怪我人がたくさん出ている。

 ヨッシーさんだけ一人でカニ相手に無双している。そして、段々とイソギンチャク付きに近づいている。


 団長さんとカニが打ち合う中、こっそりと海中からまた何かが上がってきた……

 カニの背にくっついているイソギンチャクに向けて、何かを投げた!!


 コージさんだ!! 投げたのは唐辛子入りのタコだろう!!

 遠くから海に潜ってカニ達にばれないようにイソギンチャクの方に回り込んだんだ!!


 タコはイソギンチャクの中心、おそらく口にピンポイントで入ったらしい。

 イソギンチャクがモグモグと口と触手を動かしているが、急に全ての触手をピンっと伸ばした後、硬直し、変な汁を撒き散らしながら全身が弾け飛んだ!!


 背中の防御が無くなり慌てる巨大ガニ!!

 しかしイソギンチャクがいなくなったとは言え、容易く勝てる魔物では無いはず!!

 イソギンチャクが弾け飛んだ瞬間、わん太が動いた!!

 一瞬でカニの背後に回り、上からカニの片側の足を押さえると同時にハサミを根元から食いちぎった!!


 反対側のハサミをヨッシーさんが両腕で抱えた。ヨッシーさんごと振り上げられるが、凄まじい腕力でカニはハサミを広げる事が出来ない!!

 暴れようとするカニをわん太とヨッシーさんの二人がかりで抑え込むと、カニの顔と団長さんの刀の高さが一瞬一直線になった!!


「突きぃいいいいい!!」



 掛け声と共に、団長さんが凄まじい突きを繰り出した!!

 稲妻の様な鋭い一撃が放たれる!!

 そしてカニの口に真っ直ぐに、刀の根本まで突き刺さった!!


 しばらくハサミと足をバタバタさせていたカニは、刀が刺さったまま口から泡を吹き、ハサミを地面に降ろし、そのまま前向きに倒れて微動だにしなくなった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ