(51)ある少女の状況
捨てられた。所謂、口減らしってやつだな。貧相なナイフに、少し大き目なパンが一個。これだけ持たされて捨てられてしまった。
人生、これからだったはずなのに、どして、こうなった。………このナイフ、よく見れば石削っただけだし。パンは、喰えそうかな?
「どうしよっかな~?」
残念ながらこの場に都合よく助けてくれる勇者もいない。一応、親にここを超えたら町があるとは言われたけど。子供の体力で山越えはキツイ。食料もないし。詰み、だな。一縷の望みをかけて先に進むか。何があるかな~。
「此処は……?」
明らかに人工物。続いていく先は何なのか。気になるなら、行ってみよう。
❖ ❖ ❖
何の気配も音もしない、何のための場所なんだろう。
「あっ………」
パンが無くなっちゃった。ボソボソ食べてたけど、これで食料はない。どうしよう。
そこから数十分は歩き回っただろうか。子供って燃費悪いよね。すぐお腹が空いてきちゃう。いや、ホントここは何よ。何も出てこない、生き物はいないのに何かの音だけはする。何なのココ?
「おや、可愛らしい侵入者」
!!&%$(’(%’’!!!!
「だ、誰!?」
「そっちこそ」
なんか出てきたのはびしょびしょの美女。何というか、モデルの顔をグラビアアイドルの身体に取り付けたような感じ。全体的に肉感的で。官能的な雰囲気が漂っている。うーむ、エロい。
「私の縄張りに勝手に入ってきた奴を仕留めようと思ったんだけど………。連れ帰った方が色々楽しめそうね」
「えっ? ひゃぁ!」
なんかお姉さんの手が触手みたいになって、それが私を宙吊りにされてるんだけど。ど、どうする? これ無理そう。ナイフで、切れないだろうなぁ~。少なくとも、私より強そうだ。
「私、これからどうなるの?」
「そうね。剥いて、食べてしまおうかしらね」
ここで私の第二の人生は終了のようです。ちゃんちゃん。




