(45)戦利品をお願いします
やはり、ファンタジーの定番である馬による移動。良い物だ、結構早い。すると、先に街の建物と思しき影が見えてきた。
「こっから先は変身を解除しよう」
「はーい」
荷物を載った荷台に人間が引くことは珍しいが馬の筋力が無くても俺達だけでどうとでもなる。
「止まれ!」
正門であろう所につくと呼び止められた。今度は石像ではなく人だった。
「目的と荷物の中身を言え」
ある意味普通のことを聞いてきた。頭で少し考えて。正直に答えることにした。
「街道で盗賊に襲われたため返り討ちにした。溜め込んでいた財宝や流通品もいくつか確保したのでどうしようかと、今考えています」
「なるほど」
兵士は懐から青い玉を出して確認している。嘘発見器かなんかだろう。
「お前の種族は?」
「屍兵士です」
「殺人の経験は?」
「盗賊をいくつか」
「嘘は無いようだな」
「捕獲した盗賊はどうしますか?」
「そうだな。何か気になる事はあったか?」
「神聖エディオン王国がどうたらとか聞きました」
「なに?」
兵士のおっちゃんが一気に怪訝な顔になる。周りの部下に声をかけて報告してもらうと、盗賊の全てを引き取ると言ってきた。
「これはアイツ等の代金だ。受け取れ」
「ありがとうです」
「………聞かないのか?」
「気になりますが、藪蛇になっても嫌ですので」
「そうかい。あと、盗賊からせしめたモノは冒険者ギルドで換金できる。ここを通って突き当りにある。人目につく前に換金しておけ」
「あんがとな」
兵士のおっちゃんは部下と共に両脇によって道を開けてくれた。
「クラマイトの街へようこそ」
❖ ❖ ❖
取りあえず、俺達は冒険者ギルドで取った物を換金して貰う事にする。受付嬢は美人が良いな~なんて思ってた事がありました。
「何の様だ?」
「表にある物を買い取って欲しい」
ゴリゴリのガチムチがカウンターに立っていた。
「分かった。ミクス、査定してやれ!」
「了解」
なんか暗い感じの女性職員さんが出てきた。取りあえず、荷物の所まで案内してみて貰う事にした。
目録は以下の様な感じ。
・ワイン 樽6個
・塩 大袋五つ
・チーズ 箱五つ
・干し肉 箱五つ
・穀物 大袋十五袋
・香辛料各種 大袋五つ
・財宝類 箱二つ
等々
どれ位なのだろうか?
女性職員は馬車に乗っている財宝を纏めて紙に記すとハンコを押して俺に渡してくれた。
「預かり証明書です。なくさない様に」
「ありがとうです。じゃあ」
「はい、お気を付けて」
さて、宿でも探すか。




