(25)次の階層へ
エルダートレントは倒れ、光の粒子に変わって行く。最終的に杖が手に入った。
「コレは?」
よく分からないけど何というか硬い杖だな。硬度だけなら少なくとも鉄と同じ位かな。
「それはなんなの?」
「しらね」
「ただまあ、硬い事だけは確かかな」
「削れないね」
「ガウ」
爪とぎしてくるコクヨウの爪でも削れない。というより、爪とぎしているコクヨウの姿が可愛い。
「まぁ、良いだろ。サザナミ、預かっておいて」
なんか盾とか収納してたし、これもいけるだろ。ほれ、口を開けろ。ワカバ、抑えててやれ。
「いや、ちょっと、まって、まって、ホント待って!!」
「大丈夫。お前は前に盾を渡した時にも体の中で保管してたろ。なら、これもいけるって」
ほら、ワカバが羽交い絞めにして、コクヨウに顔を抑えてもらって。俺が喉奥に杖を突っ込む。
「あー、ががっ!ーーぐぅぇっ!ーおー、えー」
サザナミがとんでもない声を出してえずいている。そして恨みがましく俺の方を見て小さい体で蹴りを入れてきた。
「やり過ぎなんだよー!」
痛覚ないから、衝撃が来るだけなんだよな。というか、絵面がやばいかもな。俺、今はフンドシもどきを履いてるだけで、体は人間態に戻っているんだよ。その周りには小柄な少女位のゴブリン二体(一体スライムが擬態中)、プラスしてペットが一匹。俺が第三者視点だったら、ヤバイよな。
「んでだが、これからどうしようか?」
「さっきのがボス?何ですよね」
「そうだと思う。上の時とは違って、今回は中心に向かう構造なのかもな」
「なるほど。で、ボスを倒したのなら、次への道が開かれていたよね」
「そこにありますよ」
ワカバが差す先には前と同じ様に、扉があって宙に浮いている。
「扉だな」
「同じように潜って先に行きましょうか」
「ここに居てもトレントの残党が来そうですしね」
という訳で、俺達は扉をくぐって、次の階層へ向かう。今度はどんな珍味が実っているのやら。味覚ないから味わえないけど。
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