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(105)冬開けて

 なんやかんやありながらも無事に越冬を完了した。こっからは本格的に無人島から脱出して水の国を目指す。


「ああ~、死ぬかと思ったね」

「確かに」

「燃料が足りなくなりそうになったときはどうなる事かと」

「結構、いや、かなり集めたはずなんだけどな」

「見積もりは甘かったと思うけど、もう終わった事だしね。次にやる事を決めましょう」


 サザナミは話を切って、今後の予定についての話を振って来た。まぁ、そうだよね。出る方法もすでに決定しているし、食料に関してもちゃんと溜めてきた、もう少し集める必要はあるだろうけどそう時間もかからないだろう。


「食料集め班は少なくても良いだろ。換金物製作班を少し増やしておくべきだと思うぜ」

「まぁ、ガソリン代とか稼がないとな」

「じゃあ、私とコクヨウで食料探しに行ってくるよ」

「残りで換金物を作るか」

「そうだね」


 サザナミとコクヨウで食料集めに向かい、俺達は拠点で換金できる物を作成することになった。作るのは石細工、木工細工だ。…………考えてみると、燃料不足はこういうのを作りすぎたからかもしれないな。

 まぁ、火とか出せるし、最悪生木燃やして何とかなったし良いんだけどさ。


「じゃあ、直ぐに行ってくる」

「行ってきます」

「「「行ってらっしゃ~い」」」


 サザナミとコクヨウを見送ると、俺達は石細工と木工細工造りを始める。暇潰しにもなるし、冬の期間ですっかりこういう作業にも慣れたモノである。手慣れると結構こういう作業は楽しい。集中できるし余計なことは話さなくても済む。それでも、どうでもいい事を話したりもする。


「お米食べたいね」

「水の国は和風な国らしいし、あるかもね」

「美味しく物を味わえるのは羨ましいよ」

「あと、どれ位で味が味わえるように進化できるのでしょうね」

「さぁな、まぁ、そういうのを楽しみにして自分を鍛えている所はあるけどな」

「イカレてるよ」


 確かにサポートさんを使えばどれ位でその領域に行けるのかは分かるだろうけど、先が見える努力は場合によるね。こういうのは分からないから楽しむ事も一興だろうに。


「美味しいモノを食べられるタイミングは、案外わからない方が良いんだよ」

「そんなモノかな?」

「まぁ、暫く美味しいものは私達で独占できるんだし良いのでは?」

「そうだね。美味しいモノを食べるのは私達に任せて」

「じゃあ、頼りにするよ」


 変な事頼んでいる気がするけど、食感くらいは俺も味わえるから暫く俺はそれでも楽しもうかな。


「水の国に行くまでで起きた嵐、あれは何だったんだろうね」

「さぁな。噂話ではあそこら辺の水域では偶に水龍が活動しているとかなんとか」

「うへぇ、物騒だね。私は関わりたくないよ」

「水龍の活動期間はそう長くは無いらしい。多分今の期間なら安全に通れると思うよ」

「まぁ、なるべく安全なルートをサポートさんに案内してもらって通っていくつもりだから。八割位の安全は保障されているよ。きっと」


 俺は安全に移動できる秘訣を教えてやる。まぁ、完全に安全とは言えないだろうけど。


「んー、まぁ、どうとでもするさ」

「操舵技術はワカバも持っているんだよね?」

「俺はパーティーの火力担当であるしな、もしもの時は俺が前に出て砲撃でぶちのめしていかないとな」

「そうかもね」


 不安はあるけど、これから頑張らないとね。

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