(104)無人島での準備
何とか冬が来る前にクルーザーの操作技術を獲得した。けど、移動するのも面倒なので今年は無人島で年越しをすることにする。保存食もいくらか作れたので、今年の年越しは無事に終わりそうだが、気を引き締めて行動していく事に。
「保存食は木箱を重ねてシートをかけて保存すると良いらしい」
「へぇー」
「雪室ですね」
「良く知ってるね」
「私が教えましたから」
ワカバに習った知識を話していたらワカバにネタ晴らしされた。まぁ、ワカバに言われてやってることだし、別にいいんだけどね。
「保存は良いとして、冬の間はどうしようか」
「暇になるよね~」
「双六でも作り続けるか?」
「マス目の内容も考えないとな」
「双六で決定なんですね」
木なら森の量はあるからな、木材として使えばはかなりの量があるだろ。まぁ、作るって言っても、冬の間だけじゃ木一本ぐらいしか使わないだろうけどな。
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クルーザーは冬の間は使わないので桟橋に繋ぎとめて、……おくと海へ流れていきそうなので、海辺の洞窟を加工して整備場にした。燃料も新たに買うことはせずに、全部抜き取って保管している。
「ここまでする必要あるんです?」
「ある。唯一の脱出手段でもあるし、安い買い物でもなかったし出来るだけ無駄にしたくない」
「なるほどね」
素人仕事だが、ロープとフックで固定して流れない様にしている。洞窟にも頻繁に行って、クルーザーを整備して冬が開けたらすぐに出発できるようにする。出発するのは食料の問題もあるから夏前にしようと思っている。畑に関しては暫く放置していく予定だ。誰か一人でも残していく気はない。気を許せる一団でも村人にするかな。
「整備方法は全員覚えてローテーションを組んでいくか」
「道中も役立つだろうし、覚えて置いて損はないかも?」
「じゃあ、教えるよ」
冬の間は定期的に見回りをする事になった。暫く。暇になる事はないだろう。本格的に暇になってきたら、迷宮の力を借りるか。
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今日はワカバとコクヨウとで木の実集め。これはドライフルーツを作るためだ。
「結構、大きめの木の実がありますね」
「あの木の実も美味しそうだけど、空、飛べますかね?」
「集められる物だけ集めましょう、ちゃんと冬を越せる様に」
「「あーい」」
冬に甘いものが食べられるようにだけど、いい考えだよな。提案してくれた、ワカバには感謝しかない。まぁ、今は黙って集めるか。
籠一杯になるまで集め、ワカバに言われた通りに加工して天日干しにする。冬になったら、モソモソ食べてのんびり過ごすか。
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そんなこんなで俺達は準備を整えて厳しい冬に挑むのだった。




