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(103)無人島での生活(その3)

 俺達の目的地は水の国だったのだが、この状況では辿り着けそうにはない。


“サポートさん、此処から問題なく水の国に行く方法ってないかな?”

“操舵技術と船がありません。半端な船では海域を抜けられず転覆してしまうでしょう”


 そりゃそうか。俺達の手製ボートなんてそれこそカヌー位だしな。映画みたいにイカダを作って脱出ってい夢を見すぎか。にしても、ボートか。迷宮で買えるか、確認してみよう。

 管理人部屋に飛んでPCを確認すると、


「マジで、売ってんのかい」


 あっちの世界でクルーザーと呼ばれる船が売られていた。手漕ぎボート、ボートレースで走っているような船なんかもある。


「相談して決めるか」


 一旦、皆の所へ戻るそしてそのまま全員を集めて、緊急会議を開く。


「集まってもらったのは他でもない、この島からの脱出に関して皆に意見が欲しいからだ」

「普通に転移で脱出じゃないんですか?」

「それだと目的地に行けないし、行の切符は結構したから流石にもう一度買うのは避けたい」

「金欠と。でも、手があるの?」

「迷宮の購入リストにクルーザーがあったから、これを購入するつもりだ。そうだ方法に関してはサポートさん頼りになるだろうけど」

『お任せください』


 今回はサポートさんもスマホで会議に参戦してくれている。


「食料作り直しかな?」

「まぁ、まだ街で買った奴は使える量はあるから大丈夫かな?」

「畑の面倒はまだ見たいし、暫くの滞在には賛成。脱出に関してはちゃんとクルーザーを操れる時になってから考えましょう」

「はい、了解です」


 サザナミがうまくまとめて結論を出してくれた。クルーザーの運転を勉強しなくちゃいけないな。不眠不休で働ける体を活かせる時が来たぜ。


❖  ❖  ❖


 会議から二ヶ月は過ぎた頃。野菜を収穫したり、魚や鳥を取ったりしている。家も強化していて、風呂ができた。毎日みんなで入っている。勿論、操縦の勉強も忘れない。


「曲がると姿勢も崩れるなー」

『しっかり背筋を伸ばして下さい。海流を見極めも忘れずに、船体に波を受けると小さい船は転覆しますのでお気をつけて』

「難しいなー」


 どっかの蝶ネクタイの死神みたいに簡単に操れるわけじゃないからなー。凡人は凡人として努力しながらやってかないとな。船体が小さいのもあるんだろうけど、波の影響を受けやすいな。まぁ、頑張ればなんとかなるか?


『集中しないと転覆しますよ』

「はい、分かりました」


 怒られた。そのまま数十分間走らせて、砂浜に戻って来た。船を止めておける場所を作らないとな、何時も船を上げるのは面倒くさい。コンクリも買えるみたいだしダンジョンポイントで色々整備するか。


“もう直ぐ秋になりそうだね”

“そうですね。もう二ヶ月は余裕がありそうですが、この島も冬の影響は受けそうなので、冬ごもりの準備を推奨します”


 サザナミは寒さが苦手だし、色々考えないとな。保存食も溜まって来たし、冬ごもりの準備は大丈夫だろうけど寒さ対策はこっちでも必要だな。


「野菜は収穫できたし、保存場所とか作らないとな」


 冬までにやることが俺の頭を悩ませるが、そう言ったことはのちの俺に任せるのだ。頑張れ、おれ。

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